三菱最前線

三菱グループ各社の、活動や製品など最新トピックをダイジェストとしてご紹介しています。

TOPIC1

三菱ふそうトラック・バス

3つのPで、「Factory of the Future 」を目指す

 三菱ふそうトラック・バスは2017年から自社の川崎工場において、「Factory of the Future」の取り組みを開始。これは、ドイツが国を挙げて取り組んでいる「Industry 4.0(第4次産業革命)」をベースとし、 AI(人工知能)やIoTを駆使して製造業のデジタル化を目指すものだ。

「第3次産業革命ではオートメーション化され、ロボットも使われています。第4次では、そうしたロボット、現場の機器や設備などを全てインターネットでつなげます。その第一歩として、データのデジタル化が必要。そのデジタル化した情報を収集し、AIを駆使して分析し、品質と生産性を高める方策を導き出します」(ショルツさん)

 情報の共有も大きな利点だ。

「組み立て、加工ラインの主要設備には各種のセンサーを取り付けています。何分後に組み立てが終わるのか、ラインに問題が生じた時も、即座に状況を把握できます。また、ラインの設備が故障停止する前に、警告のアラームを出すことも可能。ゆくゆくは、所持するモバイル端末で、その情報を社員間で共有する予定です」(澤田さん)

左/製造過程など、あらゆる情報がデータ化されて集められるコントロールセンター
右/稼働しているロボットが集められた「ボットラボ」。社員の誰もが操作できる

 最終の車両検査はタブレット端末を駆使し、品質保証を行う。

「従来だと20枚ほどの紙を用意し、ひとつひとつ検査やテストを実施していたが、今は、その車両の全データが入力されており、タブレット端末を駆使すれば検査はスムーズ。また、いつ、誰が検査したかもデータとして残せます」(ショルツさん)

 川崎工場ではプロダクト、プロセス、ピープルの3つのPを戦略として掲げている。プロダクト、プロセスの一部は紹介したが、ピープルの意味とは。

「社員がAIやIoTへの理解を深め、最新の技術に触れる機会を設定。例えば『ボットラボ』では最新型のロボットを集め、社員がいつでも操作できるようにしています。また、社員が働きやすい職場環境にする意味も込めています」(澤田さん)

「Factory of the Future」は、20年にひとまず完結するが、進化は止まらない。

「Industry4.0(第4次産業革命)」の概念図
18世紀後半に機械と蒸気を使い始めたのが、第1次産業革命。19世紀の終わりに大量生産が可能になったのが、第2次産業革命。1970年代に生産の自動化が進んだのが、第3次産業革命。第4次産業革命では工場内の全ての機械類をITでつなげ、一括管理する。写真右は、タブレット端末での車両検査
  • 澤田 耕司(さわだ・こうじ)

    生産本部 キャブ・車両生産技術部 マネージャー

  • モーリッツ・ショルツ

    生産本部 キャブ・車両生産技術部 プラントオートメーション推進

三菱ふそうトラック・バス

神奈川県川崎市幸区鹿島田1-1-2

商用車専用メーカーとして、経済性、効率性、安全性、社会性、そして環境融和を目標に掲げている。世界中のネットワークに向け、優れた製品ラインアップと顧客満足へと導く一貫したサービスを提供する

TOPIC2

日本郵船

電子海図に手書き入力。航海情報管理が効率化

『J-Marine NeCST』上で指やペンで手書き入力された各種情報はデジタル化され、クラウド(J-Marine Cloud)に一元化。船舶間や船陸間で容易に共有、集積が可能となっている。すでに日本郵船本社オフィスにも導入され、船陸間連携テストが行われている

 日本郵船は、㈱MTIおよび日本無線㈱と共同で電子海図を含む航海情報を大型ディスプレー上で管理、共有できる運航支援装置『J-Marine NeCST(ネクスト)』を昨年開発。今年に入り客船「飛鳥Ⅱ」に搭載するなど、活用の場を広げている。

「国際航海に従事する500t以上の旅客船と3000t以上の貨物船には、電子海図情報装置(ECDIS)の搭載が義務づけられています。しかしECDISには航海にまつわる情報を手書きで入力できず、利便性の点で課題がありました。J-Marine NeCSTでは紙の海図と同じく指や専用のペンで書き込むことができ、入力された情報を気象・海象予測システムと連携させたり、他の船舶や船陸間との共有やデータ集積も可能となっています」(森岡さん)

 IoT時代の航海情報管理の核となる新システムが、さらなる安全、効率運航を実現する。

  • 森岡 丈知(もりおか・たけとし)

    海務グループ 航海チーム 船長

日本郵船

東京都千代田区丸の内2-3-2

隻数800超を誇り、国内外の各港へ船舶を運航する創業133年を迎えた世界最大手の海運会社。陸、海、空すべてにわたる輸送網と技術力を駆使し、新しい物流事業や海洋事業、LNG燃料供給事業などに注力。多様化する物流のニーズに応えている

TOPIC3

三菱UFJリース

自然エネルギーを有効活用する新ビジネス

晴天が続くと、企業も家庭も工場も電気が余るので、吸い上げてためる。曇天が続くと、ためていた電気を放電する。この出し入れのコントロールを行うのがVPP事業

 2018年5月に設立した三菱UFJリースのグループ会社、MULユーティリティーイノベーション㈱が、バーチャルパワープラント(VPP)実証事業に参画する。

「VPPとは、太陽光発電などの再生可能エネルギーの導入増加により、天候の影響を大きく受けて不安定となってしまう電力を、最適に調整するための事業です。例えば、晴天が続くと電力は需要量を超えて余ってしまうので、電池に充電することで電力需要に応えます。また晴天だった天候が急に陰ると逆に電気が不足するので、電池にたまっていた電気を放電します。VPP事業が広まれば、そのための電池や電気自動車の普及も進み、グループシナジーが期待できます」(松本さん)

  • 松本 義法(まつもと・ぎほう)

    MULユーティリティーイノベーション代表取締役社長

三菱UFJリース MULユーティリティーイノベーション㈱

東京都千代田区丸の内1-5-1

三菱UFJリースグループが培ってきた創エネ・省エネ事業における知見とパートナーシップや金融事業の豊富な顧客ネットワークを背景に、リソースアグリゲーション事業への実証参画などを通じ、新ビジネスモデル開発に取り組む