三菱の歴史

2023.12.21

漫画「千年くすのき」彌太郎編

第4話 彌太郎 親になる

千年くすのき プロフィール

原作:成田 誠一(なりた・せいいち)
『マンスリーみつびし』冊子時代に連載していた歴史エッセイ『千年くすのき』著者。本連載はこのコラムの漫画化。

漫画原作:星井 博文(ほしい・ひろぶみ)
漫画原作者、漫画家。『まんがでわかる 伝え方が9割』(ダイヤモンド社)など経済から歴史ものまで著書多数。「なんでもマンガにしちゃう男」

@hoshiihirofumi(X、旧twitter)


漫画作画:上川 敦志(かみかわ・あつし)
漫画家。小学館「少年サンデー」などで活躍。同社の学習まんがシリーズでも著書多数。『小学館版 学習まんが人物館 スティーブ・ジョブズ』(小学館)など。実は女性。


題字:藤田 紅子(ふじた・こうし)
書道家。毎日書道会審査会員、南不乗発会、現日会副会長、高知現日会長、安芸全国書展審査会員。安芸全国高校生書展審査員。

『千年くすのき』の題字は、高知出身の書道家、
藤田 紅子さんの書き下ろしなんです!

藤田先生の淡墨の作品 『中原中也詩』

「マンスリーみつびし」で大人気のWEB漫画『千年くすのき』には、岩崎彌太郎の出身地である高知県にゆかりの方々が多数関わっておられるのはご存じでしょうか。実は題字も、高知県出身の書道家、藤田紅子さんにご執筆いただきました。
「マンスリーみつびし」編集部は2023年8月初旬、藤田さんの教室がある高知市のはりまや町を訪ねました。
教室に到着後、著名な書道家ということも加味して緊張してお待ちしておりましたがお会いした藤田さんはとても優しく気さくなご対応で一気に空気が和みました。教室の下に『ブーランジェリープウセ』と言うベーカリーがあり、まずはそこでおいしい菓子パンやサンドイッチをご馳走になり、いざ執筆へとりかかります。

まず見せていただいたのは何十本もの筆の山。細いものから太いものまですべて揃っておりますが、さすがにここまで本数があると壮観です。
これまで執筆した作品数は約200点にもなるそうで、この翌日お伺いした書道展「現日会」では、拝見した作品『遊戯』は縦3m横6mと大迫力の作品を拝見することができました。

8月6日に行われた『現日会』で展示された藤田先生の作品

気さくでお話上手な先生に、編集部もすっかり魅了され執筆を見守ります。

さすがに執筆中は、静かな空気が流れます。
太めの筆に用意された墨汁をつけ書き上げますが、ものすごい集中力に圧倒され、時間が止まったような感覚に陥りました。

10秒もしないうちに、『千年くすのき』の文字を描き上げる藤田さん。圧巻です。何枚も何枚もご執筆いただき次第に教室中に『千年くすのき』の文字が並んでいきます。

最後は筆者の証として落款印をします。日本橋の玉川堂の赤口と言う貴重な素材で作った最高級の朱肉を先生の手作りの印鑑で捺し、作品が完成です。落款印を捺す事で作品が引き締まり、完成度が上がり全体のバランスが安定するようです。

先生が東京日本橋で購入されたという高級な朱肉

編集部で選定させていただいたのは、縦一行のもの、力強さを感じました。
藤田先生のおかげで、漫画全体に深みを増した『千年くすのき』。
これからもいろんな方々にお読みいただければと思います。

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