三菱広報委員会

三菱広報委員会設立50周年に寄せて

木佐 開催までの6年間にどのような準備をすればよいのでしょう。
小島 いわば重要な時間軸が設定されたわけですから、具体的なゴールが見えており、それに向けて先ほど述べた課題をひとつひとつ克服していくことが世界における日本の存在感を高める直接的な働きかけになります。この国家プロジェクトを成功に導くことこそ、今の日本にとって必達事項です。アベノミクスによる経済再生、東日本大震災の復興などはあくまで序章であり、通過点にすぎません。「新しい日本を再生する」ためには、第二章、第三章を三菱グループとしてはもちろん、国民が一丸となって作っていかなければなりません。そのためにもこれからの6年間、インフラなどの整備・建設といったハード面だけではなく、若い世代の教育といったソフト面の強化が非常に大切だと思っています。今の中学生の多くは6年後には成人になります。彼らが大人になるにあたってグローバルな人材として羽ばたけるような教育を積極的に推進していかなければ、これからの日本は危うい。人材の育成・教育には時間がかかり、今から始めなければ成就しない課題なのです。6年という時間は具体的ではあるものの、決して長い時間ではありません。
木佐 社会のシステムから人の価値観まで、さまざまなものが激変していく時代ですが、私たちはどのように対応していけばいいのでしょうか。
小島 「3つのC」が大切だと思っています。まず一つ目のCは「Curiosity」。これは自分の周りで起こっていることに対して興味や関心を示してほしいというものです。二つ目のCは「Challenge」。自分が持った興味や関心に対してさらに探求していくチャレンジ精神を持ってほしい。そして最後のCが「Communication」。業界、国、人種、性別、世代といったあらゆる境界や枠を超えて、意思の疎通を図っていく。しっかりと自分の意見を持って他者に伝えていくことです。これを実行していけば自分の感度で世の中の流れに対応していける。これは私自身が経験から学んだことです。
木佐 どんな時も変化を恐れてはいけないということですね。
小島 ただし、変えてはならないものもあります。三菱グループでは三綱領がそれにあたります。「所期奉公」、「処事光明」、「立業貿易」。三菱第四代社長・岩崎小彌太さんが示されたこの理念はいつの時代も三菱が守らなければならない原理原則です。私たち三菱グループは変化に対応すべく常に新たなビジネスモデルを模索していますが、三菱各社は原点である三綱領を普遍的な経営理念に位置づけ、それぞれの経営に反映させています。
木佐 最後に『マンスリーみつびし』の読者に向けて、メッセージをいただけますでしょうか。
小島 三菱広報委員会は今、ひとつの節目を迎えました。今後も50年、100年と当初の目的を見失うことなく、グループ会社相互の交流や社会貢献に尽力していく所存です。これからも変わらぬご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。
木佐 本日はお忙しい中、どうもありがとうございました。

きさ・あやこ

1971年5月26日東京都生まれ。青山学院大学文学部英米文学科卒業。94年フジテレビに入社し、アナウンサーとして『プロ野球ニュース』『FNNスーパーニュース』などに出演した。退社後はフリーとして活躍。現在はBS朝日『いま世界は』(日曜19:00〜)のMC、NHKワールドTV『SPORTS JAPAN』のキャスターなどを務めている

(『マンスリーみつびし』の社長インタビューでは2012年10月号からインタビュアーを務めている)

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