三菱広報委員会

三菱アジア子ども絵日記フェスタ

絵日記を通じてお互いの生活や文化への
理解を深めてもらう国際文化交流事業

   「三菱アジア子ども絵日記フェスタ」は、日本固有の文化である絵日記をアジアの子どもたちに描いてもらうことで、お互いの生活や文化への理解をより深める国際文化交流事業です。
   三菱広報委員会は、アジア太平洋ユネスコ協会クラブ連盟と公益社団法人日本ユネスコ協会連盟とともに、1990年にこの絵日記事業を始めました。当初は、国連の制定した「国際識字年」の「全ての人々が読み書きできる世界を」という趣旨に賛同して、アジアの子どもたちが絵日記を描いたり読んだりすることが識字教育に結びつくことを願い、「三菱IMPRESSION-GALLERYアジア子どもアート・フェスティバル」としてスタートしたものです。その後、当初の趣旨を引き継ぎつつ、次代を担うアジアの子どもたちが絵日記を通じてお互いの文化を理解・尊重し、共により良い未来を築くことができるようにという期待を含めて、名称も「三菱アジア子ども絵日記フェスタ」に改め、より国際交流に重点を置いた活動となっています。そして2016年4月には、第12期のグランプリが選ばれました。
 

アジア各国・地域に拡がる「ENIKKI」、そして
識字率の一層の向上への貢献

   1990年にアジアの8つの参加国で始まったこの事業は、期を重ねるごとに成長し、第9期では新たにカザフスタン共和国の参加も得て、ほぼアジア全体の24の国と地域にまで広がりを見せています。そして、第1期からの応募総数は 68万作品を超えました。
   絵日記のテーマは「伝えたいな、私の生活」として、子どもたちには普段の生活の中で「したこと・見たこと・感じたこと」などの中から、アジアの子どもたちに伝えたい、紹介したいこと、例えば行事・祭り、好きな遊び、家族や友達、学校での出来事など自由に描いてもらうことにしています。
   応募された作品は、先ず各国・地域で選考を行い、それぞれ8作品を選定してもらいます。その後、それらの作品は全て日本に集められ、国際選考会において各国ごとにグランプリ、「三菱広報委員会賞」などの主催者賞、優秀賞を決定し、各受賞者には賞状や副賞が贈呈されます。受賞作品は日本国内および海外での展示会で展示します。また、三菱広報委員会の会員企業の本店・支店などで展示したり、学校や図書館、公共団体等が企画する催しなどに貸し出して、子どもたちの作品を多くの方々に見ていただけるようにしています。
   入賞作品を紹介する「絵日記集」を日本語・英語併記で制作し、内外の関係者に配付する一方、全国の小学校や図書館に寄贈しています。
   さらに、参加国に対しては入賞作品を活用した識字教材の制作の費用助成を行い、識字率の一層の向上に貢献しています。
   日本固有の文化である「絵日記」がアジア各国・地域で「ENIKKI」として拡がり、そしてそれが識字率の向上に貢献すること、さらに絵日記を通じて「小さな芸術家」たちの国際交流ができること、これらがこの事業を主催する私たちの喜びです。

選考委員長
大沼 映夫
(洋画家・東京藝術大学名誉教授・ 文星芸術大学副学長)
選考副委員長
佐藤 一郎
(洋画家・東京藝術大学名誉教授・金沢美術工芸大学教授)
選考委員
C.W.ニコル
(作家)
選考委員
大石 芳野
(写真家)
選考委員
池上 彰
(ジャーナリスト・
東京工業大学
リベラルアーツセンター教授)
選考委員
里中 満智子
(マンガ家・
大阪芸術大学教授)

第12期国際選考終了後のコメント

素晴らしい作品の数々が集まりました。本当にどの作品も差がなく、苦労します。毎回、そうなのですが、どこの国の作品が際立っているというのではなく、どこの国の作品も成長しています。特に、グランプリを受賞された作品は各国・地域共通で、審査する側がうらやましくなるような出来栄えです。

内容的には、家のお手伝いや家族との小旅行、地域特有のお祭を描いた作品が多く、ほのぼのとしたものが伝わってきます。そうしたテーマは、先生やご両親から与えられているかも知れませんが、実際に体験したのは子ども自身です。ですから、内面から湧き出てくるような伸び伸びとした絵になっています。そうした点が評価されての各賞の受賞だったと思います。やはり、子ども自身が目で見、耳で聞き、感じたことを素直に表現することが大事です。また、絵日記ですから、当然、文字にも目が行きます。今回、特に、その文字が絵に描いたようにきれいだったことには驚きました。私など、その文字がからっきし駄目で、絵描きになったんですけどね。

選考委員長 大沼 映夫