1894年(明治27年)、丸の内における最初のオフィスビルとして建設された「三菱一号館」は、英国ヴィクトリア時代のクイーンアンスタイルで、棟割長屋方式の建築物。その後、界隈には赤煉瓦のオフィスビルが建ち並び、明治40年代には「一丁倫敦」と呼ばれ、人々に親しまれました。しかし、戦後の高度成長期、丸の内が近代的ビジネスセンターに再整備され、昭和43年に三菱一号館も姿を消しました。
その三菱一号館が、当時と同じ敷地に、可能な限り忠実に復元され、2010年4月、「美術館」として生まれ変わりました。
設計図や文献、実測図、写真、保存部材など多岐にわたる調査に基づき、当時の姿をできる限り復元する一大プロジェクト。煉瓦工、石工、鳶など、1日に総勢約250人が工事に携わりました。
歴史的な景観を再現し、都市の記憶を継承した三菱一号館は、美術館として活用することで、都市文化を創造・発信していきます。主な所蔵作品は、19世紀末フランスの画家アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックによるポスター及びリトグラフ二百数十点。ロートレックが生前手元に置き、彼の友人で画廊主でもあったモーリス・ジョワイヤンによって引き継がれた貴重な作品群です。
また館内には、カフェ、ショップなどのほか、三菱一号館歴史資料室、三菱グループのアーカイブを閲覧できる「三菱センター デジタルギャラリー」なども併設。来館者がタイムスリップ感覚で古きよき時代に想いを馳せることができる、魅力的な空間となっています。 |
|
|
|
 |
|
 |
| 1. |
復元された三菱一号館。1階にはカフェ、ショップ、三菱センター
デジタルギャラリー、三菱一号館歴史資料室、チケッティングルーム。 |
2.展示室をはじめ、窓には旧・新丸ビルのガラスを再利用している。
3.かつて銀行の営業室だったスペースは、カフェに。
4.旧三菱一号館(昭和40年頃)。
5.旧銀行営業室(明治期)。 |
|
|
|