オーディオファンに朗報です。以前から、ケーブルを交換することでいい音が再生できることが知られていたが、さらにグレードアップ。アンプやスピーカーなどを買い換えなくてもすむほどの、よりいい音が再生できるそうです。早速、試聴を兼ね、取材に行ってきました。
案内されたのは、本社のオーディオルーム。そこで、クラシックを試聴してみると…。ス、スゴイ、迫力だ。目の前でピアノ演奏を聴いている感じ。
「余韻が途中で切れずに、最後まで聞こえてくるでしょう」
と、にこやかに説明してくれたのは、ケーブルシステム課の荒木章吾(あらき・しょうご)さん。ただ、音質のよさは高級そうなオーディオ機器ゆえんのように思えます。それに、ケーブル1本の値段が2万〜3万円は、少し高いのでは。
「確かにハイエンド(最高級)とうたっているわけです
ケーブル事業部
電線システム部
ケーブルシステム課
課長    荒木章吾さん
から、値段は張ります。また、ハイクラスのオーディオがいい音を出すのは事実ですが、機器の間をつなぐケーブルが、信号を忠実に伝えていないと、良質な音が再生できないのも事実。ケーブルを換えることで、アンプやスピーカーを買い換える以上の効果が得られることもあるのです」
測定の限界、99.99998%の
高純度銅を使用

確かに、オーディオの新機種を買うより安上がりだ。でも、そんな魔法のようなケーブルの秘密は、どこにあるのだろう。オーディオマニアを自称する、ケーブルシステム課の吉田広(よしだ・ひろし)さんが解説してくれました。
「まずは、銅線には極めて不純物の少ない銅を使用していること。銅の純度は通常だと、99.9〜99.99%ぐらいですが、この『HI―ENDオーディオケーブル』には測定の限界値である、99.99998%の銅を原材料にしています。不純物が少なければ少ないほど抵抗が少なく、信号が正確に伝わるのです」
また、この銅の結晶化の際にも、ひと工夫がなされているそうです。
「銅を結晶化する際に、結晶と結晶の間に結晶粒界が生じます。この結晶粒界に不純物がたまりやすく、信号を送る際の障害になります。結晶を大きくすることで、結晶粒界を少なくすることが可能で、こうした結晶の配列にも注目して開発されたのが、今回の『HI―ENDオーディオケーブル』なんです」
さらにコネクタには銀メッキやロジウムメッキなどを施し、通電する際の接触抵抗が少なくなるように仕
ケーブル事業部
電線システム部
ケーブルシステム課
課長補佐    吉田広さん
上げてあるといいます。以前は、ケーブルマニアの間で、ケーブルを換えると良質の音が得られると知られていたらしい。それが、今、一般のオーディオファンにも浸透してきているそうです。
「これまで、ケーブルは他社ブランドでOEM生産していましたが、今回の新製品は自社ブランドでのネット販売を実施しています。気軽に、どなたにも購入していただけるようにです」(荒木さん)
主なターゲット層は、30代後半以上の方らしい。ひょっとして、このケーブルは、退職された団塊の世代があらためて音楽を楽しむときの、必須アイテムかも。
(問)
三菱電線工業
TEL:03-3216-1551
三菱電線工業通販限定HI-ENDオーディオケーブル
TEL:03-5207-6882


●プロフィール
一押し太郎(いちおし・たろう)1981年3月3日生まれ。うお座。『マンスリーみつびし』新米記者。
2005年4月号から「わが社の一押し」を担当。まだまだ未熟でドジな面もあるが好奇心とヤル気だけは旺盛。ただ今、恋人募集中。
ケーブルを換えるだけで音質がよくなるとは、初めて知りました。ケーブルの中を流れる電流や信号は目に見えないから、良質のケーブルを開発するのは、さぞかし大変だったと思います。そうそう、オーディオマニアがいい音を求めて、ケーブルを取っ替え引っ換えすることを“電線病”と呼ぶらしいです。この“電線病”が今、一般の人にも伝染していってるようです。
取材中に、さまざまな資料やパンフレットを持ってきてくれた、広報の西岡良典さん、取材を設定してくれた雜賀啓宏さん、本当にお世話になりました。
向かって左から雜賀啓宏(さいが・あきひろ)さん、荒木さん、吉田さん、西岡良典(にしおか・よしのり)さん。三菱電線工業本社受付にて、そろって記念撮影