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わが社の一押しシリーズ
vol.27 キリンビバレッジ キリンFIRE(ファイア)


熱風と直火の2段階ローストでコクと香りを引き出した缶コーヒー。


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ファイアの開発者たち。左から、太田さん、宇都宮さん、山田さん。
みなさん缶コーヒーが大好きだそう。
日本で缶コーヒーが誕生したのは、昭和44年(1969)。以来、缶コーヒーの世界はどんどん進化を遂げてきました。そこには次々に開発される新しい技術が隠れていました。

キリンビバレッジの缶コーヒーブランド、〈ファイア〉の誕生は、99年。 「ユーザーの方々に、従来の缶コーヒーに対して、甘すぎるとか、香りが物足りないとご意見もいただいたので、レギュラーコーヒーに匹敵する缶コーヒーを作ろうと」とは、開発研究所・飲料開発担当山田正貴(やまだ・まさたか)さん。

工夫した点は、コーヒー豆の焙煎(ばいせん)方法。従来、缶コーヒーを作る際の豆の焙煎には、熱風を当てて焙煎する方法が用いられてきました。しかし、この方法では一度に大量の豆を均一に焙煎することは可能でも、コーヒーが持つ独特の香ばしさを十分に引き出せないという難点がありました。そこで、直火(じかび)焙煎を取り入れることに。

「直火焙煎は、豆の香ばしさを引き出すには最適。しかし、大量の豆に均一に火を当てるのが難しいんです」と、太田優(おおた・まさる)さん。



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ファイアに使う豆を焙煎している東京アライドコーヒーロースターズにて。
「仕事中の休憩時間が短くなってきていることから、一気に飲める直火焙煎を取り入れるには? と考え続けて出たアイデアが、T直火仕上げ。 「まずは、従来通り、500−550℃の熱風でじっくり深煎りをした後、直火で短時間焙煎する2段階ローストという方法を実現させました。直火で仕上げる際は、少量ずつしかできませんが、短時間で済むので、効率は落ちません」(山田さん)

ドリップには、ネルドリップ法を採用。そうして、香りがよくコクのあるシリーズが完成したのです。

その後、石を用いて豆を磨くTストーンウォッシュ製法.を取り入れた商品や、豊かなミルクの風味と豆の旨みを低糖で楽しめる商品を、次々に発売。そして昨年、また新たな製法を開発しました。



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直火仕上げした後の豆は、このように容器の中で回転しながら、自然に冷まされます。一度に500kg の豆を焙煎することが可能だとか。
「仕事中の休憩時間が短くなってきていることから、一気に飲める味が求められるようになってきました。そこで、すっきり辛口のコーヒーを作ることを目標に掲げました」というのは、宇都宮祐二(うつのみや・ゆうじ)さん。

結果、生まれたのが、T火・水鍛造(たんぞう)辛口焙煎.製法。その製法とは、 「豆を焼いて、冷やして、また焼くという焙煎法です。豆の香りは、色づき始めるときの温度のときに最も出やすいんです。そのタイミングで水をかければ、その温度が長く保たれ、香りを十二分に引き出すことができま出すことができます」(宇都宮さん)

そうして、辛口、つまり雑味がなく、すっきりしたキレのある味わいで、なおかつコクと香りの高いコーヒーが出来上がりました。そして、辛口珈琲シリーズへとラインアップを一新。さらに今年2月には、コロンビアなどの高級豆を多量使用した〈ゴールドラッシュ〉を発売。

飲んでみると、後味すっきりでコクも香りも高く、本当にレギュラーコーヒーに近い味わい。改めて、缶コーヒーの進化を感じました。そこには、ご紹介したような開発者の方々のアイデアと苦労が詰まっています。まだ飲んだことがない方、ぜひ一度お試しを。

(問)キリンビバレッジ 電話番号 0120 -595955  http://www.beverage.co.jp/

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現在、市場に出ているファイアのラインアップ。
ほかに地方限定の商品も。
「キリンファイア」190 g缶 115 円(税抜き)



まりんの取材日誌

photo 缶コーヒーなんてどれも同じでしょ。正直、そう思っていました。大のコーヒー好きの私は、レギュラーコーヒーがいちばんだと信じ込んでいたのです。しかし、取材をしてみて、その考えが打ち砕かれました。缶コーヒーに使われる豆は、かなり質の高いもの。それを、喫茶店や家で淹れるのと同じように、丁寧にネルドリップしているのだそうです。それだけでなく、ここでご紹介したように、焙煎法や豆のブレンドをとことん工夫していき、時代のニーズに合ったさまざまなタイプの商品が作られているのです。缶コーヒーには缶コーヒー独自のおいしさがあります。実に奥が深い。缶コーヒーはどれも同じではなかったのです。