image Monthly Pick Up
わが社の一押しシリーズ
vol.28 新キャタピラー三菱 ミニホイールローダ


除雪を安全にラクに。ユーザーの声を実現


photo
油圧ショベルやブルドーザー、ダンプトラックなど、建設現場で活躍する機械を生産する新キャタピラー三菱。期待の新製品があると聞き、55万m2もの広大な敷地の中に建つ相模事業所を訪ねました。
左から、鈴木景さん、雨宮信一さん、仲田良輔さん、鳴本大作さん。
「製品が完成した後、日本でいちばん寒い北海道・陸別の原野を借り、耐寒テストを行ったそう。「マイナス20℃以下の中、作業を続けました。寒いを超えて、痛かったです(笑)。唇もひび割れました」と、みなさん。そんな過酷な状況の下、行ったテストの成果も、発売される製品にはしっかりと反映されています」

photo
CAT®901B ミニホイールロ−ダ
photo
ハンドルは一方の手でも回しやすい形状

ユーザーの生の声を聞くマーケティングから開始

この8月に、新キャタピラー三菱が満を持して発売した製品が、「ミニホイールローダ」。もともとは三菱重工業が生産していたのですが、プロジェクトごと新キャタピラー三菱に移り、2002年1月から新機種開発がスタートしました。

「名前の通り、小型のホイールローダです。ホイールローダは、前方についているバケットに土砂などをすくい運ぶ機械ですが、このミニホイールローダの主要な使用目的は、除雪です」と、企画管理部 企画・管理課の鈴木景(すずき・ひかる)さん。

豪雪地帯に住む方にとって、除雪は非常に大変な作業。毎日の重労働ですから、それがラクになる機械があればうれしいもの。開発に当たってはまず、マーケティングからスタートしました。

「パチンコ店やスーパー、コンビニエンスストアの駐車場などの除雪に使っていただくことを想定し、そういった店の方々のところへ出向き、実際にお話をうかがいました。安全で扱いやすく、小回りがきくうえ、重いものをバケットに乗せてもバランスがいい…。さまざまなご要望をいただきました」と、トラクタ開発部長・雨宮信一(あめみや・しんいち)さんは当時をふり返る。

建設機材の知識がない方、力の弱い女性やお年寄りなど、誰もが利用するのですから、乗用車のように気軽に乗れて、なおかつ機能的であることが求められるのは当然。しかし、それを形にするのは、容易なことではなかったといいます。



photo
組立課長の三友敏雅(みとも・としまさ)さんの案内で製造過程を見学
何度も設計図を直しようやく完成へ

「大型車の機能は維持しつつ車体はコンパクトに仕上げる。ケーブルやホースなどを小さなスペースに収めなければならず、配線や配管に相当苦労しました。また、乗降性を高めるために燃料タンクをエンジンルームの中に配置したり、メンテナンスを簡単に行えるようメインコンポーネントを車両後部に移しました。タイヤをバンパー代わりに使うため、車体幅を極限まで狭くしました。デザインや構造上、至難の業でした」と、トラクタ開発部ホイールローダ設計課長・仲田良輔(なかだ・りょうすけ)さんは話す。

「また、小回りがきくよう全長やホイールベースを抑えたことに加え、凸凹の道を走っても車体が水平に保てるよう工夫を凝らしました。早朝作業することを考え、音も静かにしています」と、トラクタ開発部ホイールローダ設計課・鳴本大作(なるもと・だいさく)さん。

このように、細部にわたり改良を重ね、新機種が誕生したわけです。苦労は絶えなかったものの、ユーザーの生の声が原動力になったと、みなさんおっしゃいます。使う人の笑顔のために、無理と思われることを形にした開発者の方々の姿に、感動を覚えました。

問 新キャタピラー三菱 広報課 042・764・8622  http://www.scm.co.jp




まりんの取材日誌

photo 乗り降りしやすく、操作も簡単
誰でも気軽に乗れることを実感


取材時、実際にシートに座らせていただきました。見晴らしは最高、座り心地も抜群でした。レバーひとつで運転やバケットの上げ下げができるようになっていて、操作は驚くほど簡単。2段のステップがついているので、乗降しやすいのも特徴的でした。除雪のほか、畜産や道路工事などでの使用も見込まれており、小さいながら馬力があるので、今後さまざまな場面で活躍しそうです。「キャタピラーイエロー」と呼ばれるカラーと丸みのある愛らしいボディ。この冬、街のどこかで目にするはずです。