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わが社の一押しシリーズ
vol.44 大日本塗料 遮熱塗料「エコクール」


太陽光を高反射し、熱を高放出するエコ塗料

地球温暖化が叫ばれる今日このごろ。COの排出量削減は、待ったなしで取り組まなければならない課題です。壁に塗るだけでCO削減効果が期待できるという、話題の塗料について取材してみました。


西川賢一さん 中山芳夫さん
一般塗料部門 
建築塗料事業部 
開発グループ
グループ長 
参事研究員
西川賢一さん
一般塗料部門 
建築塗料事業部 
マーケティンググループ
グループ長代行 
副参事研究員
中山芳夫さん
ちょっとナゾナゾ。『いつも見ているのに、見ていることにまったく気づかないモノなーんだ?』

答えは〈塗料〉。そうなんです。ボクたちは、建物とか家具とか電化製品とか、いろんなモノを見るときに、表面に塗られている塗料を同時に見ているんです。でも、そのことをほとんど意識することはありません。では仮に、世の中に塗料というものが、なかったらどうなるでしょう?モノの外観はすべて素材そのものの色となり、景色はかなり味気なくなってしまう気がします。それに、表面を保護されない木や金属は、簡単に腐食が進んでしまうことでしょう。

気づかない。でも不可欠。それが塗料なんですね。

櫻田将至さん
一般塗料部門 
建築塗料事業部 
開発グループ
技術員 櫻田将至さん
というわけで今回は、日本有数の塗料メーカー・大日本塗料におじゃまして、自信の遮熱製品「エコクール」についてお話をうかがってきました。

そもそも塗料というのは、素材を紫外線や雨などから守る“保護”と、色彩を提供する“美観”を主な使用目的とされてきました。しかし、昨今は、塗料にそれ以上の性能が求められるようになってきています。用途に応じて、帯電防止、遮熱、UVカット、消臭など、さまざまな機能が付与されるようになってきたのです。エコクールは、地球温暖化、空気汚染といったさまざまな問題を抱える時代に、地球環境に対する付加の少ない塗料とは、いったいどんなものだろうということを研究した結果、生み出されました」と語ってくれたのは建築塗料事業部開発グループの西川賢一(にしかわ・けんいち)さん。ふーむ、どうやら、地球に優しい塗料、それがエコクールということらしい。じゃあ、具体的には、どういう性能を持った塗料なんだろう? 建築塗料事業部マーケティンググループの中山芳夫(なかやま・よしお)さんによると、

大日本塗料株式会社 那須工場
自然あふれる那須にある工場におじゃましました
「簡単に言うと、塗られたもの(被塗物)の温度が上がりにくい塗料。それがエコクールです。顔料や展色材、添加剤などの原料を研究開発することで、太陽光の反射率を飛躍的に高めることに成功しました。それによって、被塗物の表面温度が上がりにくくなり、ヒートアイランド現象の緩和にもつながると思われます。また、外壁などにエコクールを用いることで、室内温度の上昇を抑制でき、冷房の過剰運転を抑制したり、その結果、CO2排出量の削減が期待されます」とのことでした。

昨年の夏、クールビズというのが話題になりました。涼しい服装をすることで冷房を適正に使い、CO2排出量を減らすというのが目的でした。どうやらエコクールを使うことで、建築物それ自体が“クールビズ”しちゃう、なんてことが可能になるみたいです。
「東京都の実験でも性能は実証されたんですよ」と教えてくれたのは建築塗料事業部開発グループ技術員の櫻田将至(さくらだ・まさし)さん。

「実験では小学校の屋上にエコクールを塗装し、塗装なしの部分と温度差を比較したところ、室内では約1・5℃の温度差が記録されました」

たった1・5℃と思われるかもしれないけど、エアコンの設定温度を1℃控えめにするだけで、一世帯当たりのCO2排出量は年間17kgも減らせるそうです。日本中の家庭の室温が1.5℃下がるとしたら…、莫大なCO量の削減が期待できることになります。実際、工場や化学プラント、小学校など、さまざまな建築物にエコクールが用い始められている様子。意外なところでは、温度上昇による計器への負担を減らすという目的で、電気の配電盤などにもエコクールが塗装されているのだとか。99年から製品が流通し、施工件数・施工面積とも年々増え続けているそうです。環境に対する意識が高い企業・団体ほどエコクールを利用するようになっているのかもしれませんね。

取材の最後に櫻田さんは、

「今後も、より自然にやさしい塗料の開発に取り組んでいきたいと思います。塗料という製品は、普段みなさんの意識に上らないところで使用されています。ある意味“目に見えない製品”と言えるかもしれません。だからこそ、より安全に、快適に使っていただけるよう、努力していきたいと思います」

と締めくくってくれました。明日の地球に優しい、塗料の開発。期待していますね!
サーモグラフィー
屋外でよく見かける配電盤に「エコクール」を塗装した結果を測定。サーモグラフィーによる結果は一目瞭然! 塗っているところと塗っていないところではごらんの通りの温度差が生じていました。表面の温度が下がることで、ヒートアイランド現象の抑制効果が期待され、内部温度が下がることで、結果的に冷房の使用が控えられ、CO2の排出量も減らされるということに。まさに地球に優しい「エコクール」!
屋上表面温度測定結果
室内温度測定結果
本データは東京都・武蔵工業大学との共同実験によるもの
 
一押しくん


(問)大日本塗料総務部
電話番号 06-6466-6661
http://www.dnt.co.jp/


一押しくんの取材日記
プロフィール 一押し太郎(いちおし・たろう)
1981年3月3日生まれ。うお座。『マンスリーみつびし』新米記者。 2005年4月号から「わが社の一押し」を担当。まだまだ未熟でドジな面もあるが好奇心とヤル気だけは旺盛。ただ今、恋人募集中


photo
建築塗料事業部のみなさん一同で記念撮影。まだまだ寒い冬の那須でしたが、みなさん震えをこらえてのハイ・チーズでした。グループ一同、和気あいあいの雰囲気が伝わってきました
見えるモノのほとんどは塗装されてるんですよ! と再認識

東北自動車道をひた走り、自然がいっぱいの那須にある工場におじゃましました。小学校以来の工場見学に、わくわく気分の取材。すっかり子どもの気持ちになって、「なんで塗料って色があるの?」とか「反射ってどういう仕組みでおこるの?」なんて、本題とあまり関係のないことまで、いっぱい質問しちゃいました。わかりやすくかみ砕いた説明で、どうにか理解することができました。ありがとうございます!

それにしても、普段ボクたちがいかに〈塗料〉について、なにも考えていないか、今回は大反省。日常目にするモノのほとんどは、なんらかの塗装がされているという事実に今更ながら気づかされました。だからこそ、「塗料にもいろんなことができる」という意識で研究されている大日本塗料のみなさんには、ますます頑張っていただきたい! お忙しい中、取材のご協力ありがとうございました!