うかつなことに「別邸庭園」という言葉を最近まで知らなかった。京都の寺の庭はまさにジス・イズ・キョウトだが、著名人の別邸の庭もまた京都ならではのものがある。
東山山麓、南禅寺一帯には別邸庭園が多い。かつて岩崎小彌太の別邸で「巨陶庵」(ことうあん)と名づけられた庭園はその代表格。大正14年に取得した小彌太は、自ら庭に立って7代目小川治兵衛に大幅に改修させた。東山がパノラマのように広がり、琵琶湖の疎水から水を採り入れた回遊式庭園の池には、二段の滝まである。小彌太は関東大震災の後ここに仮住まいしたほか、関西に来るたびに泊まり、四季折々の庭を愛で、茶会を催した。
戦後、岩崎家は手放さざるを得なくなったが、亡き小彌太が「いつまでもこのままの庭であって欲しい」といっていたという話を茶会仲間の龍村平蔵が聞きつけて買い取った。以来「織宝苑」(しょくほうえん)と名づけ(株)龍村美術織物が所有していたが、最近第三者の手に移った。一般公開はされていない。
その南隣の「ゆうりぞうと京都」の「洛翠庭園」は、同じ7代目小川治兵衛が作ったもので、11代目が復元・改修している。明るく開放感のある癒やし系の庭だ。割烹「洛翠」(らくすい)で気軽に味わう京料理がいい。定番の創作会席、京弁当は見ても楽しい。
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大河内山荘・大乗閣
往年の名優・大河内伝次郎が30年の月日をかけて造った山荘。庭園は6,000坪におよぶ。
京都市右京区嵯峨小倉山田渕町8
TEL:075-872-2233 |
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[アクセス]
大河内山荘までは、JR京都駅からJR嵯峨野線を利用し「嵯峨嵐山」駅で下車。所要時間約20分。竹林を抜け、山荘までは徒歩で約15分。JR京都駅から旧巨陶庵・洛翠までは、京都市営バス5番または57番を利用し約35分。「法勝寺町」下車すぐ |
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