The Monthly Mitsubishi
「マンスリーみつびし」創業150周年関連記事

特集
三菱ゆかりの地Ⅱ

三菱広報委員会「マンスリーみつびし」より 写真提供/三菱重工・長崎造船所、(公財)東京都公園協会 撮影/朝比奈雄太、大内香織、松尾成美、山城健朗 協力/三菱史料館

2020年4月号の「三菱ゆかりの地」に続き、パート2を特集します。

中には、ユネスコの世界文化遺産に登録された場所もあります。

日本の近代化に貢献した施設もあり、文化財として貴重な資料も残している。

三菱創業150周年の節目に、一度、訪問されてはいかがでしょう。

マンスリーみつびし4月号【三菱ゆかりの地Ⅰ】はこちら

土佐稲荷神社

三菱の発展を見守り続けた守護神。現在でも三菱各社の社員が参拝

江戸時代に大坂土佐藩邸の一画には、その守神として稲荷宮と磐根宮の小さな祠がまつられていた。そこに、土佐藩主・山内豊隆が京都の伏見稲荷から稲荷大神を勧請したのが、土佐稲荷神社の起源とされる。境内には本社殿(写真・上)をはじめ、磐居、玉根、石宮、若宮、奥の院(写真・左下)の6社がある。奥の院は長堀川を行く船の上から船員たちが拝めるよう配置された。右側下写真の青銅狛犬は、三菱二代社長・岩崎彌之助の寄進による。境内は江戸時代から桜の名所としても有名(写真・中央下)。
所在地/大阪市西区北堀江4-9-7 TEL.06-6531-2826
アクセス/JR東海道新幹線「新大阪駅」から地下鉄利用で約20分。地下鉄千日前線・長堀鶴見緑地線「西長堀駅」から徒歩5分

三菱創始者の岩崎彌太郎が、三菱の守護神としたのが土佐稲荷神社。宮司の西代良行さんが話す。
「2020年は、三菱創業150周年の年です。150年の長きにわたって三菱の暖簾(のれん)を守り続けてこられた多くの方々のご尽力に厚く敬意を表します」
土佐稲荷神社の起源は、江戸時代に土佐藩第6代藩主・山内豊隆が京都の伏見稲荷から稲荷大神を勧請(かんじょう)したこととされる。

1869(明治2)年に、岩崎彌太郎は土佐藩開成館大阪商会に赴任。翌年には、大阪藩邸の最上席者となる。
「明治政府の藩営業禁止や藩の緊縮政策により、大阪商会は藩の財政から分離させ、九十九(つくも)商会として独立。岩崎彌太郎は民間人として、この九十九商会に残り、経営手腕を発揮します。71(明治4)年に廃藩置県が発布されますが、早くから土佐藩から独立していたこともあり、土佐藩邸は明治政府に没収されず、西蔵屋敷は土佐稲荷神社として残りました」

1945(昭和20)年の大阪大空襲により神社は焼失するも、戦後、岩崎家の後を受け継いだ三菱グループの支援により復興し、93(平成5)年には本殿が再興され、現在に至る。

旧グラバー住宅

三菱の創始者も出入りした国指定の重要文化財・世界遺産

1863(文久3)年、幕末の長崎に滞在した英国商人トーマス・グラバーが邸宅を建設。グラバー邸は薩長土肥などの各藩に艦船、武器、弾薬を売り込む商談の場に使用された。三菱の創始者・岩崎彌太郎も土佐藩の開成館長崎商会に赴任中、グラバーと商談を行う。1957(昭和32)年、三菱重工(当時の三菱造船)から長崎市に寄贈された。61(昭和36)年に、日本最古の木造西洋風建築として国指定の重要文化財・世界遺産。
所在地/長崎県長崎市南山手町8-1 TEL.095-822-8223
アクセス/JR「長崎駅」から路面電車を利用し約15分

三菱重工・長崎造船所史料館

近代化の足跡を残す、世界文化遺産

三菱重工・長崎造船所史料館は、鋳物製造に用いる木型を製作するために、1898(明治31)年に木型場として建造された。その後、1985(昭和60)年に同造船所が日本の近代化に果たした役割を後世に伝えるべく、史料館として開設し、今に至る。2015(平成27)年には、三菱長崎造船所第三船渠(写真・右上)、ジャイアント・カンチレバークレーン、占勝閣、小菅修船場跡とともに明治日本の産業革命遺産の構成資産として世界文化遺産に登録された。
所在地/長崎県長崎市飽の浦町1-1 同史料館は補修工事のため、現在休館中

三菱重工・長崎造船所のルーツは1857(安政4)年にある。その年に徳川幕府は長崎鎔鉄所(ようてつしょ)の建設を着工、これが長崎造船所の始まりとされる。84(明治17)年に工場の施設を郵便汽船三菱会社が借用し、事業を明治政府から継承。87(明治20)年に、三菱社が施設の一切を購入した。

「三菱創業当時の150年前は、日本は小さな木造船を造るのが精いっぱいでした。そこから、三菱の先人たちが西洋の技術を積極的に取り入れ、世界に誇れる技術を習得し、日本の重工業の近代化を推進してきたことに敬意を表します」
と話すのは、長崎造船所史料館のチーフマネージャー・中村知子さんである。史料館の入り口には日本の未来を指し示すような佇まいの岩崎彌太郎像が立つ。

「史料館は、長崎造船所で最も古い工場建屋を1985(昭和60)年に改装したものです。館内には、長崎鎔鉄所が着工されてから今日に至るまでの歴史を物語る約900点の史料を展示しています。代表的な実物展示としては、日本最古の工作機械である堅削盤(たてけずりばん)(国の重要文化財)、国産第1号陸用蒸気タービン、戦艦『武蔵』の建造器具などがあります」

端島炭坑

軍艦島とも呼ばれる世界文化遺産

高島炭坑とともに世界文化遺産に登録されたのが端島炭坑。端島は軍艦島とも呼ばれる。
アクセス/長崎港から軍艦島上陸ツアー船に乗船

明治生命館

壮観なデザインと美しい内装

古典主義様式の最高傑作である明治生命館が、竣工したのは1934(昭和9)年。建物全体の壮観なデザインに加え、その美しい内装と充実した設備から、昭和初期のオフィスビルの最高峰とも謳われる。
所在地/東京都千代田区丸の内2-1-1 TEL.03-3283-9252
一般公開日時/水木金(祝日を除く)16:30~19:30、土日11:00~17:00 入場無料
アクセス/JR「東京駅」丸の内南口から徒歩5分

殿ヶ谷戸庭園

回遊式庭園で、国指定の名勝

もともとは1913(大正2)年に造られた別荘で、三菱の三代社長・岩崎久彌の長男の彦彌太が29(昭和4)年に購入し、洋風邸宅の本館のほか、和洋折衷の回遊式庭園に着手した。74(昭和49)年に東京都が購入し、都立庭園として有料開放されている。2011(平成23)年には国指定の名勝に選ばれている。
所在地/東京都国分寺市南町2-16 TEL.042-324-7991
アクセス/JR中央線、西武線「国分寺駅」から徒歩2分

史跡 尾去沢鉱山

国内最大級の鉱山採掘跡

1887(明治20)年に三菱の経営下に入り、1978(昭和53)年の閉山までに、2850万tの鉱石が採掘された。
所在地/秋田県鹿角市尾去沢字獅子沢13-5 TEL.0186-22-0123
営業時間:[冬季11~3月]9:00~15:30、[夏季4~10月]9:00~17:00
アクセス/JR花輪線「鹿角花輪駅」から定期バスまたはタクシーで約10分

旧日本郵船(株)小樽支店

北海道開拓の代表的石造建築

1906(明治39)年に落成した近世ヨーロッパ復興様式の石造2階建て。当時、小樽市は北海道開拓の拠点として商業港湾機能を充実させていた。55(昭和30)年、日本郵船から小樽市に譲渡された。現在は休館中。
所在地/北海道小樽市色内3-7-8 TEL.0134-22-3316
アクセス/JR「小樽駅」から徒歩20分

静嘉堂文庫美術館

父子が情熱を傾け、後世に残したもの

二代社長・岩崎彌之助が蒐集した和漢の典籍や古美術品、清朝末期の蔵書、さらには四代社長の小彌太が蒐集した中国陶磁器や中国絵画が収蔵されている。国宝7点、重要文化財84点も含む。2022(令和4)年に展示ギャラリーを明治生命館に移転予定。
所在地/東京都世田谷区岡本2-23-1 TEL.03-3700-0007
アクセス/東急田園都市線「二子玉川駅」からバス利用、または車で約10分

東洋文庫

国内最古にして最大
世界屈指の東洋学の研究図書館

東洋文庫は三代社長の岩崎久彌が1924(大正13)年に設立。世界でも五指に数えられる東洋学の研究図書館である。国宝5点、重要文化財7点のほか、蔵書数は100万を超える。
所在地/東京都文京区本駒込2-28-21 TEL.03-3942-0280 火休館
アクセス/JR山手線・東京メトロ南北線「駒込駅」から徒歩8分、都営地下鉄三田線「千石駅」から徒歩7分

三菱一号館美術館

丸の内初のオフィスビルを美術館に復元

1894(明治27)年に英国人建築家ジョサイア・コンドルによる丸の内初のオフィスビル第一号館が竣工。以後、丸の内に赤煉瓦のオフィスビルが続々と誕生。そして、2009(平成21)年に、可能なかぎりオリジナルな形で復元された三菱一号館美術館。
所在地/東京都千代田区丸の内2-6-2 TEL.050-5541-8600
アクセス/東京メトロ千代田線「二重橋前駅」から徒歩3分、JR「東京駅」から徒歩5分

三菱史料館

三菱関連の史料を収集し保管、公開も

三菱経済研究所に付設、1階の展示コーナーを2020(令和2)年7月にリニューアル。
所在地/東京都文京区湯島4-10-14 土日祝休館
アクセス/東京メトロ千代田線「湯島駅」から徒歩6分
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