4月の食材:キャベツ

キャベツは春、夏、冬と1年に3回旬があり、最も身近な存在とも言うべき野菜。安かったからひと玉買ってみたけれど、千切りキャベツでサラダ、マヨネーズとあえてコールスロー、炒め物に使ったり、お味噌汁に投入したり…変わり映えのしない味付けに飽き飽きして、ひと玉を思うようには活用できなかったという意見もちらほら。そこで今回は、手間なく手軽に調理してひと玉をあっという間に使い切れ、まるっと飽きずにおいしくいただける、いつまでも食べ続けたくなるような“無限キャベツ”レシピをご紹介します。

キャベツはビタミンCやビタミンK、ビタミンU、カリウム、葉酸、食物繊維など、体にうれしい栄養素が豊富。ビタミンの恩恵をたっぷり得たいのなら、ぜひキャベツを生食で。今の時季に出回る春キャベツは巻きがゆるく、葉がふんわりやわらかいので、生食にもぴったりです。
<Recipe1>
やわらかい上部を使った、お箸が止まらない定番副菜の完成!
キャベツの和風だしコールスロー

このレシピのPoint!
☑和風だしの粉末を袋から出して混ぜることで、マヨネーズの量を控えめに。滋味深い味わいが楽しめ、カロリーオフも叶える!
☑キャベツの上部1/3の比較的葉がやわらかい部分を使用。千切りと細切りを混ぜて食感を楽しく。
☑くるみと干しぶどうをプラスして、食感&味わいにさらなる変化球を。
【材料】 作りやすい分量
キャベツ(上部1/3)…約200g
無添加和風だし…1パック
マヨネーズ…大さじ1
干しぶどう(その他のドライフルーツでも代用可)…20g
くるみ(素焼き)…20g
つくり方
①キャベツは半分を幅1~2mmの千切りに、残り半分を幅4~5mmの細切りに。線維を断ちきるように(線維に対して垂直に)切るとよりやわらかい食感になる。

②ボウルに①を入れ、和風だしを袋から出してざっくり混ぜ、だしの粉末をまんべんなくキャベツになじませる。キャベツにだしがなじみしんなりするまで、10分ほどおく。

③②のボウルに干しぶどうと粗く砕いたくるみ、マヨネーズを足し、ざっくり混ぜて味を調える。

<Recipe2>
いい味が出るキャベツの芯も捨てず、効率的に使い切る!
ごろごろ野菜を“食べる”ミネストローネ

このレシピのPoint!
☑硬くて扱いにくいキャベツの下部&芯部を使用。より時短で調理したい場合は一度冷凍し、線維を壊してから使う。
☑煮込み時間短縮のため、たまねぎは薄切りに、にんじんはピーラーで削ぐ。
☑煮込む前に野菜をよく炒めることで、旨味がより引き出されるうえ、栄養を効率的にとることができる。
☑トマトジュースを使用し、スープ部分はさらっと軽やかな仕上がりに。
☑カレー粉をひとさじプラスして、奥深くクセになる味わいに。
【材料】つくりやすい分量
キャベツ(下部・芯部の硬めの部分)…250g
たまねぎ…1/2個
にんじん…1/2本分
ベーコン…200g
オリーブオイル…大さじ1/2
トマトジュース…500ml
水…300ml
塩…ひとつまみ
黒こしょう…少々
コンソメ…1キューブ
ローリエ…1枚
オレガノ…適量
カレー粉…小さじ1
つくり方
①キャベツは1.5cm角程度のざく切りに。硬い芯部分は細かく刻む、または、あらかじめざく切りにして冷凍しておく(冷凍することにより線維が破壊され、長時間煮込まなくてもすぐにやわらかくなるため)。
②ベーコンは幅8mmほどに切る。
③たまねぎは皮をむき、へたを切り落として、線維を断つように薄切りに(線維に対して垂直に。より甘みが引き出される)。にんじんは皮をむき、ピーラーで削ぐ。

④鍋にオリーブオイルをしき、ベーコンを炒めてからたまねぎとキャベツを、さらに塩ひとつまみを加えてよく炒める。しんなりしてきたらにんじんを加えひと回しし、トマトジュース、水、コンソメ、ローリエ、オレガノを入れ、ふたをして5分煮込む。

⑤カレー粉を加えひと回しし、さらに黒こしょうをふって味を調える。
<Recipe3>
サラダ感覚の優しいお漬け物は和洋中なんにでも合う万能選手!
甘酢みょうがキャベツ

このレシピのPoint!
☑キャベツの中間部分を使用。大きめにカットして食べ応えのある漬け物に。
☑ジップ付き保存袋の中で漬け、数日保存も可能。常備菜にぴったり。
☑甘酢に使う砂糖は、甘みが優しくまろやかな「きび砂糖」や「甜菜糖」がおすすめ。
☑みょうがを合わせてひねりを加え、止まらない風味に。
【材料】つくりやすい分量
キャベツ…150g
みょうが…3個
塩…小さじ1/6
酢…大さじ4
砂糖…(あればきび砂糖、甜菜糖など)大さじ2
鷹の爪(輪切り)…2本分
つくり方
①キャベツは3cm角くらいのざく切りにし、塩をまぶして10分ほどおいてしんなりさせる。
②みょうがは縦に4~6分割に切る。
③ジップ付き保存袋に①と②、酢、砂糖、鷹の爪を入れて少し手でもみ込んで甘酢を全体に行き渡らせ、冷蔵庫で1時間ほど休ませる(途中で袋の中身を動かして、まんべんなく漬かるように調整を)。

撮影・レシピ制作・ライター/門司紀子