今月の一社

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vol.49 日本電子債権機構

「電手(でんて)」という言葉を聞いたことがありますか? 電手は「電子手形」の略で、企業間などの決済をより簡単・便利にしてくれるものです。今回はこの電手を通じて決済事務の合理化や円滑な資金調達のための決済サービスを提供する、三菱UFJ銀行グループの『日本電子債権機構』をご紹介します。

「手形」は明治以降、代金延べ払い等の手段として広く使用されてきました。ただ、支払企業と納入企業の間での手形の受け取りに時間を要する、紙という媒体であるために保管の手間や紛失のリスクがあるといった点が、特に業務のIT化が進んだ近年のビジネスにおいては大きなデメリットとなっていました。

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そこで2008(平成20)年12月1日に施行されたのが電子記録債権法です。これは、事業者の資金調達の円滑化等を図る為に設立された金銭債権で、電子債権記録機関の記録原簿への電子記録により、当該債権の発生・譲渡等がなされる新しい債権です。従来の紙ベースの手形と同じ機能を持ちながら、電子化による記録の可視化、資金化までの期間短縮、保管コストの削減といったメリットが加わった、業務の効率化に大きく貢献する資金調達方法です。

日本電子債権機構、通称JEMCO(ジェムコ)は、この電子記録債権法に基づく電子債権記録機関の第一号に指定された会社です。

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JEMCOは電子記録債権を活用した金融サービスを提供しており、三菱UFJ銀行とともに展開しているのが「電手決済サービス」です。三菱UFJ銀行が窓口となり記録機関であるJEMCOへの記録請求を代行し、同銀行での割引(現金化)に関しては、支払企業の信用力に基づき審査を行うため納入企業の審査が不要で、よりスピーディーに資金調達が可能となることから、主に中小企業にとって非常に便利なサービスとなっています。


またJEMCOは電子記録債権制度をローン・セカンダリー(金融機関による貸出債権の売買)取引にも活用できるようにしています。電子記録債権は記録原簿上で債権者を確認することができるため、投資家は原簿を参照することで二重譲渡のリスクを回避でき、また譲渡手続きを簡素化することで、債権の流動性向上が期待できる高流動性シンジケートローンに取り組んでいます。

JEMCOでは電手の契約者・検討中の方を対象とした「電手情報ポータルサイト」を通じた情報発信も行っており、電子記録債権を活用した分野のフロントランナーとして、新しい金融サービスを提供し続けています。


所在地: 東京都千代田区神田淡路町二丁目101番地 ワテラスタワー15階
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※記事中の記述はすべて2021年10月現在のものです。