今月の一社

今月の一社

vol.51 MTI

2020年に創業150年を迎えた三菱グループは海運業から始まりました。この源流を汲んでいるのが日本郵船です。今回は海運を中心とした安心で安全な物流を世界規模で展開する日本郵船を、物流技術の研究開発で支えている『MTI』をご紹介します。

MTIは、「Monohakobi Technology Institute」の頭文字を取ったもので、その名の通り、モノ運び技術の研究をミッションとしています。もともとは1986年に設立された日本郵船の技術開発センターが始まりで、1997年に株式会社NYK輸送技術研究所として独立。発展的な改組を経て、2004年4月から株式会社MTIとなって現在に至っています。

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MTIでは国内外の造船所や舶用機器メーカー、船級協会、大学、ITベンダーなどと幅広く連携し、さまざまな研究プロジェクトを推進しています。近年、世界中で開発競争が進む自動運航船に関する技術開発をはじめ、データ分析・シミュレーションを通じた新たな物流ソリューションの提案や、貨物や船体、さらには作業者の安全を図る安全輸送技術の構築、輸送時の貨物ダメージを抑えるための原因調査・技術開発・コンサルテーションなど、あらゆる角度から物流を支援する技術を開発、提供しています。また、海洋環境保全のための省エネ船の開発や再生エネルギー分野の研究開発にも取り組んでいます。

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国際海運の世界でも環境対策は大きな課題。船舶からの排出ガス規制が順次強化されるなど、環境、安全、経済性についてさらなる向上が求められています。

そもそも船はもっとも環境に優しい輸送手段です。しかし国際貿易の拡大により船の数が増え、排出されるCO2の増加が課題となっています。日本郵船グループではゼロエミ燃料、軽量化、高効率化やデジタライゼーションの活用を通じてCO2の排出を100%削減する未来のコンセプトシップ「NYKスーパーエコシップ2050」を2018年に考案。ここにはMTIがこれまでの研究開発で培った技術が結集しています。直近でも2021年12月に船舶の温室効果ガス排出量の大幅な削減を目指し、船舶用主機関のバッテリーハイブリッドシステムを活用し、船舶設計を最適化するための共同研究の開始を発表しました。また、将来の無人運航船の実用化を目指す日本財団MEGURI2040では、DFFAS(Designing the Future of Full Autonomous Ship)プロジェクト(コンソーシアム 30社)のコアメンバーとして2022年2月の無人操船機能の実証に向けた取り組みを進めています。未来の船、物流、そして社会のために、MTIの研究はこれからも続きます。MTIでは「モノはこび」の技術と人材で、より豊かな地球環境に貢献することを目指します。


本社: 東京都千代田区丸の内2-3-2 郵船ビル
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※記事中の記述はすべて2021年12月現在のものです。