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お客さまに「また来たい!」と思っていただくために

-三菱未来館 運営スタッフが届ける“究極のおもてなし”-

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2025年の大阪・関西万博で、多くの来場者が訪れる三菱未来館。訪れたすべての方が“また来たい”と思える場所になるよう、運営スタッフたちは『究極のおもてなし』を目指して奮闘しています。
そこで運営責任者とスタッフの皆さんに、三菱未来館で心がけていること、現場での取り組みについてお話を伺いました。

三菱未来館のパビリオン運営は、総合的なマネジメントを担うTOPPANが統括し、来場者対応をはじめとする現場の運営実務には、名古屋を拠点にイベント運営の実績を持つ株式会社サンデーフォークマネージメントが参画しています。来場者ひとりひとりに寄り添う“究極のおもてなし”を実現するため、サンデーフォークマネージメントのスタッフが日々奮闘しています。

株式会社サンデーフォークマネージメント COO 専務執行役員 岡本敦志さん

「1973年に創業して以来、名古屋でコンサートの運営を行っていますが、お客さまファーストの事業を展開しようと、2010年にコンサート事業の部門から独立し、エージェント事業本部を立ち上げました。現在ではショールームや博物館、工場見学などさまざまな場所での受付・案内のお仕事が増えてきました。名古屋だけでなく、東京や横浜、九州等にも事業展開しています。」(サンデーフォークマネージメント 岡本敦志さん)

そんな同社にとっても、今回の三菱未来館の運営は大きなチャレンジ。「お客さまが望んでいることを実現するのが我々の役割であり、その積み重ねが実を結び、今回三菱未来館の運営を担うことになって本当に嬉しかったです。」

「三菱未来館のような『パビリオン』は、お客様とスタッフが一緒になって価値を作り上げていくものと考えています。素晴らしい展示物に、“心ある人”が介在することにより、真の価値が育まれます。」

おもてなしには細やかな心遣いが不可欠。階段では特に丁寧にご案内する

「そこで考えるのは『究極のおもてなし』とは何か、です。よく研修でスタッフに言うのは、お客さまが望むおもてなしの形はさまざまで、正解はひとつではない、ということ。そこで大切なのが『利他』の心です。その人にとって何が大事なのか?何を求めているのか、一人一人の心に寄り添って接客をすることが究極のおもてなしだと言っています。」(岡本さん)

スタッフの採用条件にも、この精神がにじみ出ています。「スキルや経験も重要ですが、一番重視しているのは『感じが良い人』。つまり利他的な心で、お客さまに寄り添える人柄であることです。」 また、語学テストや給与連動のバッジ制度、プロの講師による接客研修など、スタッフのスキルアップやモチベーション維持にも力を入れています。こうした取り組みが、質の高いおもてなしを支えているのです。

三菱未来館の運営理念等が書かれたパネル。この方針に基づいてスタッフが行動する

万博会期中は、予想外の問い合わせやトラブルにも柔軟に対応しています。たとえば三菱未来館は東ゲートのすぐそばにあるため、開幕当初はパビリオン運営とは異なる入場関連の質問が大量に寄せられましたが、スタッフは「利他」の精神とチームワークで対応。また「仮にお客さまが転んでしまった場合でも、マニュアルどおりの動きよりも、まずはそのお客様を介抱できる人間であってほしい」という研修での教えが、不測の出来事でもしっかり実践されています。

「スタッフには、三菱未来館に来た方に『いい⼈たちだったよね』と⾔われることが、我々のミッションだと⾔っています。あそこのスタッフに会いに⾏きたい、もう一回接客してもらいたいと思われるような対応を心がけよう、とスタッフ全員には⾔っていますので、そこをぜひ⾒に来ていただきたいです。」(岡本さん)

ここからは現場やバックヤードで「おもてなし」に関わるスタッフの方々にお話を伺いました。

Q: 応募のきっかけは?

「昨年ワーキングホリデーで海外にいたとき仲間から『日本に帰ったらこういうイベントがある』と聞いたのが応募のきっかけでした。当時の職場でも多くの人が応募していて、実際に万博会場で働いている友人もいることから、海外で働く人々にも魅力的なお仕事でした」

「世界各国の方々が集う大規模な博覧会に魅力を感じたため、応募しました。愛・地球博(2005年)の時はテレビでしか見ることがなかったのですが、実際の現場で国内外の多くの方と交流することができ、皆さまの万博に対する思いを日々ひしひしと感じています」

マネージャー職の皆さん。写真左から 山﨑 芽生さん、金居 真由美さん
同じく左から、三谷 朝子さん、堀 勇紀さん、松田 惇史さん

Q: 現場でのお客さまの反応はいかがですか?

「出口のエスカレーター近辺でお見送りをしていると、涙ぐんで出てこられるお客さまが多く、なかには「地球って大事にしないとダメなのだと映像を見てよくわかりました」と、わざわざこちらに来て感想をおっしゃる方もおられます。あらためてこのお仕事をやっていてよかった、と実感します。」

「三菱未来館は遠足や、修学旅行中の小中学生を広く受け入れていて、子どもたちからもとても良い反応をいただいています。映像を見たときの驚きと喜びの声はひときわ大きいですね。」

Q: おもてなしをする上で、特に気をつけていることはありますか?

「お客さまに合わせた言葉遣いや態度、例えば小学生には身長を合わせて自分が屈むなど、メンバーが自分なりにアレンジしながら対応しています。」

「運営のまとめ役を担っている『カスタマーセンター』は、経験豊富な者が、要人の予約調整や対応に必要な情報収集など裏方業務を担っています。他のスタッフからの信頼も厚いです。」

Q: 「カスタマーセンター」で、大変だったことは?

「要人の訪問に際しては事前に言葉だけでなく、各国の文化や慣習なども入念に調べ、文化を尊重した対応を心がけています。5月に、要人来訪が何重にも重なった日がありましたが、我々は事前準備で入念なシミュレーションを行い、各ポジションに最適なスタッフを配置し、もしあるVIPが遅れてきて次のVIPと重なった場合は、などと何パターンもシミュレーションして臨んだ結果、チームワークで無事切り抜けました。」

Q: お客さまとの触れ合いで、特に印象に残るエピソードはありますか?

「ショーエリアはマイクを使って事前説明をするのですが、あるスタッフが台詞を忘れて言葉が止まってしまったのです。思わず『申し訳ありません、もう一回やってもいいですか』と言ったところ、お客さまから『気にしなくていいからもう一回やってね』と言っていただき、その後は完璧に説明できたのですが、終わると皆さまから拍手を頂戴することに。そのやりとりで、逆にほのぼのした感じになって、温かいひとときでした。それからは完璧に説明しているので、当人にとっても貴重な経験になったようです。」 



メインショーの「事前説明」。この説明が期待感を高めます。
お客さまから提供いただいた1970年大阪万博・開幕直前の記念写真

「1970年の大阪万博に行かれた方が、2025年に再び大阪の万博に来られたのがすごく嬉しいというお話は時々伺います。しかも1970年でも同じ名前だった『三菱未来館』にまた来られたのは嬉しいと。
先日も、1970年の『三菱未来館』でコンパニオンをされていた女性お二人が来館され、たくさんの写真を見せていただきました。特に太陽の塔を背に撮影された200人のコンパニオンによる集合写真は圧巻! 膝上丈のミニスカートに白い手袋、上品なコスチュームからも、当時の良き時代が垣間見られました。
お二人は他のパビリオンの予約は取れなかったそうですが、『ただただ三菱未来館への来館が目的で、来られたからそれで大満足。しかも今のスタッフの方々とお話まで出来て、本当によかった。映像もとっても素晴らしかった!感動しました』と大変お喜びでした。『ここでのご縁はきっとずっと続く大切なものだから、みなさん頑張ってくださいね』というお言葉もしっかり胸に刻みました。」

リーダーの皆さん。写真左から 二宮 倫子さん、柿崎 翔吉さん
同じく、星野 翔平さん、髙橋 弘光さん、林 清人さん

Q: 最後に、来場者の皆さまへの一言メッセージをお願いします。

「ぜひ一度三菱未来館に足を運んで、ご自身の目でどのような映像かを確かめて、いろいろな発見をしていただければと思います。大画面で迫力ある映像を現場で体感してください。」

「三菱未来館の映像は、最新の科学に基づいた設定とこだわりの描写がある貴重なものなので、そこをぜひ楽しんでいただきたいのと、万博の会場はとにかく歩きますので、歩きやすい靴で軽装でお越しください。」

「三菱未来館は、今と20年後で二度楽しめると思っています。20年後というのは二つ意味があって、一つは子どもたちが将来、大人になってこの映像で描かれていたことに興味を持って研究をしたり、関連したお仕事に就いたりしているかということ。もう一つはコンテンツで描かれている近未来の「答え合わせ」。火星に関する発見がどの程度進んでいるのか、そういう視点でご覧いただくと見方も変わると思います。」

■三菱未来館 紅林 美紀雄 ジェネラルマネージャー(TOPPAN)のコメント

三菱未来館では、ジェネラルマネージャーは2名体制で、現場で日々奮闘しているサンデーフォークマネージメントの皆さんと一体となり、館長・副館長のもと、連携しながら運営を進めています。
スタッフ一人ひとりが自律的に動き、互いにフォローし合いながら来場者に向き合う姿には、安定感と柔軟さがあり、日々の運営の中でも非常に頼もしく感じています。
ジェネラルマネージャーがチームを一方的に引っ張るのではなく、すでに高い現場力を備えたチームと信頼関係を築きながら、横に並んで共に取り組んでいるという感覚で日々臨んでいます。
今後も、信頼関係を軸に、安心・安全を大切にしながら、多くの皆さまに三菱未来館をお楽しみいただけるよう取り組んでまいります。

■三菱未来館 小美野 一 館長のコメント

万博の開幕に際し、スタッフの皆さんには、「三菱未来館の印象、延いては出展者である三菱グループへの印象、更には大阪・関西万博自体への印象や思い出は、パビリオンの建物や展示物と同じくらい、そこで接したスタッフの皆さんの態度や表情が大きく影響します。184日間の会期中1日だけ来場され、三菱未来館に来られたお客様とは正に一期一会。そうしたお客様が、万博に行って良かった・三菱未来館に行って良かったと思えるよう、日々、心を新たに、お一人おひとりのお客様に接して下さい。」とお願いしました。
スタッフの皆さんは、私のお願いを良く理解し、一人ひとりが自分なりに考え、感じ、寄り添う姿勢でお客様に接する中で、真の「おもてなし」を実現してくれていると思います。私たち館長・副館長も含め、チーム一丸となって、これからも来場者の皆さまに心に残る体験をお届けしていきたいと思います。

※2025年6月30日掲載。本記事に記載の情報は掲載当時のものです。