今月の一社

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ニコン・セル・イノベーション

ニコンといえば、言わずと知れた世界に冠たるカメラメーカー。そのニコンの優れた光利用技術および精密技術は宇宙開発や超スマート社会の実現など、カメラ以外の様々な分野でも活用されています。今回はそれらの多彩な事業分野の中から、再生医療用細胞の受託開発・生産サービスを提供している『ニコン・セル・イノベーション』をご紹介します。

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ニコンと再生医療とのつながりは、ひょっとしたらすぐには思い浮かばない方がいらっしゃるかもしれません。1917年に創立したニコンの原点は光学機器の国産化を目指したことにあり、その神髄は「光」の研究、つまり光利用技術にあります。ニコンは創業時から顕微鏡の開発に携わり、さまざまな光学顕微鏡を製造してきました。その過程で蓄積された細胞観察に関する豊富な経験とノウハウを活かし、近年はヘルスケア事業を展開してきました。

そうした流れの中で2015年、ニコンは再生医療向け細胞生産で世界最大手のLonza社(本社:スイス)と戦略的業務提携を結びました。長年培ってきた光利用技術と画像解析技術を活かそうと、製薬会社・バイオベンチャー企業等を対象に再生医療用細胞等の受託生産を行なうニコン・セル・イノベーションを設立しました。

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ニコン・セル・イノベーションの最大のミッションは、再生医療の産業化に向け、日本に信頼性の高い再生医療用細胞受託開発・生産のインフラとして、世界最高レベルの再生医療用細胞、遺伝子治療用細胞を日本国内に提供すること。東京都江東区には、トータル 6,000㎡を超えるエリア内に1,000㎡超のクリーンルームエリアがある、日本最大級の受託開発・生産設備を持ち、経験値の高いプロフェッショナルチームがこのミッションに日々取り組んでいます。

開発・生産だけでなく、品質管理ラボでは再生医療用細胞・遺伝子細胞治療に必要な分析を行なうことができます。また、凍結保存等されたセルバンク・製品の安全性を保つため、全ての保管装置(液体窒素冷凍装置)を常時モニタリングできる製品保管エリアを保有し、さらに製品が患者さんに届くまでグローバルでの製品輸送をサポートすることで、製品の開発から提供までを一貫して行なえる体制を整えています。

再生医療は全世界が注目する最先端分野です。ニコン・セル・イノベーションの受託開発・生産サービスが、これからの医療に大きく貢献していくのが楽しみですね。

本社所在地:東京都港区港南2-15-3 品川インターシティC棟

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注:本文中の情報等はいずれも2019年6月現在のものです。