三菱の歴史

2025.06.26

漫画「岩崎四代と仲間たち」

第4話 石川七財(前編)

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岩崎四代と仲間たち プロフィール

原作:成田 誠一(なりた・せいいち)
『マンスリーみつびし』冊子時代に連載していた歴史エッセイ『青あるいは朱、白あるいは玄。』著者。本連載はこのコラムの漫画化。

漫画原作:星井 博文(ほしい・ひろぶみ)
漫画原作者、漫画家。『まんがでわかる 伝え方が9割』(ダイヤモンド社)など経済から歴史ものまで著書多数。「なんでもマンガにしちゃう男」

@hoshiihirofumi(X、旧twitter)


漫画作画:上川 敦志(かみかわ・あつし)
漫画家。小学館「少年サンデー」などで活躍。同社の学習まんがシリーズでも著書多数。『小学館版 学習まんが人物館 スティーブ・ジョブズ』(小学館)など。実は女性。


題字:藤田 紅子(ふじた・こうし)
書道家。毎日書道会審査会員、南不乗発会、現日会副会長、高知現日会長、安芸全国書展審査会員。安芸全国高校生書展審査員。

先輩でありながら彌太郎から感化され
右腕となった石川七財

三菱の歴史 記事メインビジュアル

台東区の谷中霊園にある石川七財のお墓を訪れました。1871年に亡くなってから約150年経ちますが、彼の功績は今も語り継がれています。
三菱グループの創業者である岩崎彌太郎は、土佐藩の事業から日本最大の海運会社、三菱へと大きく発展させていきますが、その陰には彌太郎を支えた強力なパートナー達が存在しました。その代表的な人物が、石川七財(いしかわしちざい)と川田小一郎です。彌太郎と土佐藩で友人・知人だった2人は草創期の三菱を支えていきます。

石川七財は足軽出身でしたが、長じて、土佐藩の中心的人物であった参政の吉田東洋に仕えるようになります。ご存知のように吉田東洋は彌太郎も通っていた私塾を運営していましたが、石川は彌太郎よりも6歳年上の先輩でした。奇しくも2人は同じ人物から影響を受けることになります。

明治維新後、彌太郎は藩営事業をもとに海運や貿易で活躍する一方、それを快く思わない勢力がありました。その1人が石川で、ひそかに彌太郎の行状を調べることになります。
大阪・西長堀の船着場に降り立った石川は、彌太郎の周辺を探るようになります。そんな石川に対し、彌太郎は金銭出納帳など手のうちのすべてを石川に見せることにします。彌太郎は、世界のなかで明治日本の置かれた立場を語り、海運・貿易の重要性を石川に説きます。次第に石川は先輩ながら彌太郎の話に感化を受けるようになり、ミイラ取りがミイラになります。石川はそのまま大阪に留まり、やがて彌太郎の右腕となっていくのです。

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