拠点訪問

2023.05.25

三菱化工機

三重県・四日市市

出荷を止めるな!
アフターサービスを支える倉庫業務の誇りと心意気

三重県・四日市市
三菱化工機が誇るベストセラー、三菱セルフジェクター(三菱油清浄機)のアフターサービス部品の出荷を担っている四日市事業所。
2023年5月、新倉庫が竣工し、これまで以上の効率化を目指す。

三菱セルフジェクター(三菱油清浄機)は、80余年の歴史を持ち、11万台以上の納入実績を持つ分離板型遠心分離機だ。長きにわたり支持され続けてきた背景には、稼働後も安心してお使いいただけるきめ細やかなアフターフォローがある。その業務を支えているのが、三重県四日市市にある三菱化工機株式会社 舶用機械営業部 アフターサービス倉庫課。ランニング部品の出荷業務、部品の入庫作業、保管管理、部品発注業務を行っている。

取り扱う部品は全5,000種類。重機が必要な重さ100㎏以上の鉄製の部品から、Oリングのような小さな部品もある。川崎を拠点とする本社営業部が受けた注文は、社内専用システムを経由して四日市へ送られ、広大な倉庫の中から目的の部品をピックアップし、梱包、出荷。12時までの注文で当日出荷100%を実現している。

仲本さん(右)と服部さん(左)。女性が活躍する職場だ。

その出荷業務を担っている一人が仲本亜香里さん。読売ジャイアンツ・坂本勇人選手の大ファンだ。ピッキング、数量検品、梱包、さらに部品入庫の業務を、10人ほどのメンバーとローテーションしながら取り組んでいる。広大な倉庫の中から目的の部品を手早くピックアップするのはたいへんな作業だが、仲本さんはこの業務を担当して約7年。後輩の指導も行う頼れる存在だ。

「毎日、出荷時間との闘い。みんなと連携して助け合いながら作業しています。小さなことでも連絡、声掛けは大切。発送先は国内だけでなく海外もあり、輸出のための書類添付など申し送り事項を忘れずに、早めに対処するようにしています」(仲本さん)

甘いものが大好き、四日市のケーキ屋さんもこまめにチェックしている服部真里さんは、派遣やパート従業員の申請書類の作成や請求書等の伝票処理、事業所内の点検依頼(電気工作物、浄化槽)など、総務・庶務および安全の管理を行う。女性が活躍する職場ということもあり、2022年から3人が育休を申請した。

「私自身、6歳と1歳半の子育て中で時短勤務。みんな互いにフォローしあっていつも助けてもらっています。仕事をするうえで『私もこうなりたい』と思う尊敬する先輩方ばかりです」(服部さん)

四日市生まれの永田さん(中央)と、縁あって四日市に転居し住み続ける虎本さん(右)。そしてこの四日市事業所をまとめている田中さん(左)。

生まれも育ちも四日市市。「四日市の一番の魅力はコンビナートの夜景」と語る永田悠人さんは、出荷業務・入庫業務のリーダー。多いときで1日120件もの出荷があるため、8時の始業から休憩時間をはさんで15時まで出荷作業は続く。15時以降は翌日の出荷の準備と、入荷した部品を棚に収める作業が待っている。

「お客様からのご依頼内容が変更になるなど細かい調整が必要で、営業担当とやり取りしながら、いかに作業者にうまく伝えてスムーズに進めるかを意識しています。倉庫業務を担っているのは全員女性。重い部品などは率先して運ぶようにしています」(永田さん)

社会人になってから四日市で暮らし始めたという虎本章伸さんは、部品の発注業務、納期管理業務を担当している。三菱セルフジェクターは船舶での使用がメイン。船舶の運航予定に合わせて、船主様がタイミングよくメンテナンス、部品交換できるようにしなければならない。

「必要なときに部品を届けられなければ、運航に支障が出てしまいます。欠品しないように常にデータを見ながら部品を入庫し、他部署と連携しながら寄港先に着くタイミングを見計らって調整するのが私の仕事になります」(虎本さん)

こうした多様な従業員たちをまとめて、全体のマネージメントをしているのが、鈴鹿市出身の四日市事業所長(アフターサービス倉庫課 課長)田中聡さんだ。この撮影中、自ら率先してみんなを笑顔にするよう盛り上げていた。ふだんは倉庫で他の従業員たちと一緒に作業をして汗まみれになることも珍しくない。

「部品が予定通りに届かなければ、船が広い海の上で止まってしまうかもしれない。責任の重さを感じています。コロナ禍でも出荷が止まらないよう、作業者を2班に分けて互いに接触しないようにし、どちらかに感染者が出ても出荷し続けられるよう工夫しました。倉庫に行けば『田中さん、ちょっとこれ手伝って』と飛び交う現場。その勢いに負けないよう、持ってるものはすべて出し尽くして楽しく仕事しようと心がけています」(田中さん)

ゴールデンウィーク中に移転した新倉庫は、1階はすべて倉庫、2階は半分が事務所になっている。軽量物のある倉庫の方は空調が入り、快適になった。さらなる効率アップが期待される。

「会社の業績にしっかり貢献していきたい。四日市は元気だぞと示していきたいですね」

そう語る田中さん。撮影中、従業員は終始笑顔でアットホームな雰囲気に包まれていた。

田中聡 SATOSHI TANAKA
アフターサービス倉庫課

虎本章伸 AKINOBU TORAMOTO
アフターサービス倉庫課

服部真里 MARI HATTORI
アフターサービス倉庫課

永田悠人 YUTO NAGATA
アフターサービス倉庫課

仲本亜香里 AKARI NAKAMOTO
アフターサービス倉庫課