東京・千代田区にある世界的にも人気の街、秋葉原。三菱ＵＦＪニコスは、JR秋葉原駅から徒歩2分、この街のランドマークとなっている複合ビル、秋葉原UDXに本社を構える。個人・企業向けのクレジットカードの発行や金融機関などからのカード発行業務の受託に加え、クラウド型システム基盤を開発し、提携カードに付随するスマホアプリによる決済サービスやポイント管理サービスなどを提供。提携先企業のDXを支援し、快適で安全・安心なキャッシュレス社会の実現をめざす。

三菱ＵＦＪニコスは、2023年7月、三菱地所・サイモンが運営する「プレミアム・アウトレット」の利用者に向けた独自のQRコード決済サービス「PO PAY（ピーオーペイ）」を開発、ローンチした。

法人営業第1部の根本 拓磨さん、吉田 毅昭さん、杉山 沙瑛子さんは3人で三菱地所グループの営業を担当。丸ビル、ロイヤルパークホテルなどでの「三菱地所グループCARD」の発行や、プレミアム・アウトレットへのアプリ決済サービスの導入等、三菱地所グループの多様な関連施設に対して決済サービスの提案を行っている。PO PAYにも携わった。

「PO PAYのローンチにあたって、ゼロから三菱地所、三菱地所・サイモンさんにご提案させていただきました。最初にご提案したのは、2年以上前、まさにコロナ禍でした。休館する商業施設もあり、カード会員様向けの施策をしてもなかなか効果が出ない状況。早くコロナが明けることを願いながら協議・検討を続けていました。今、無事にサービスをご利用いただいているところを見ると『2年間、がんばったかいがあった』と嬉しいです」（根本さん）

吉田さんは、アプリ決済端末の展開とサービス維持を担当している。決済端末設置作業は、商業施設が閉店してから開店するまでの営業時間外。大規模な施設が多く、夜を徹して、協力会社とともに設置作業を行う。時期や場所によって深夜は冷え込み、使い捨てカイロで暖を取りながら作業したという。

「提携先企業様からは厳しい言葉をいただくこともありますが、当社内において我々はお客様の言葉を代弁する立場ですので、いただいたご意見は経営企画部や端末メーカー様としっかりと共有し、関係する皆様の力を借りながらお客様のサービス改善に努めています」（吉田さん）

カードの新規獲得、利用促進に向けた施策の立案、実行を担当する杉山さんは、PO PAYのスタートに向けて、各プレミアム・アウトレットに入居しているテナントの店長へサービスに関する説明会を行った。大きな会場で、非常に多くのテナント様向けに、マイクを持って説明するのは人生初の経験だ。資料作りは根本さんと共に行った。

「法人営業第1部は風通しがいい部署。根本さん、吉田さんは先輩ですが年齢が近く、何でも話を聞いてくれるので相談しやすいです」（杉山さん）

「営業は数字を追わなければならない部署。ともするとピリピリしがちですが、高い目標を持ちながらも、互いに仕事に対するプロセスや取り組みについて自由に意見を言い合える環境や関係を作るようにしています」（根本さん）

経営企画部の大方 栞奈さんは、アプリ決済サービスの営業を担当しながら、PO PAYではWebサイトの制作を担当。営業では、企業に出向いて課題やニーズを引き出し、サービスを紹介。Webサイト制作では、提携先様の意向を取り入れながら構成や文面を検討し、キャンペーンなどに応じて修正を行う。

「営業においては、提携先様それぞれの課題をこのアプリ決済でどのように解決できるか。実際に店舗で使うとどういうイメージになるのか、ユースケースを考えてご提案しています。新しいビジネスのため導入いただくことは簡単ではありませんが、『こういうサービスを求めてました』と言っていただけると嬉しいですね」（大方さん）

白石 啓太郎さんは大方さんと同じくアプリ決済サービスの営業を担当しながら、提携先企業の情報の管理や、事務作業の運用構築の取りまとめを行う。

「ふだんから部署内のメンバーとなるべくコミュニケーションを取るように心がけています。部署内は和気あいあいとしていて、何か予期しないことが起きると、みんなでワーっと集まって意見を出し合って解決していく、そんな部署です」（白石さん）

河合 優紀さんはアプリ決済サービスのコールセンター業務の運用構築を担当。このインタビュー中、ふと、白石さんが河合さんに「今日は誕生日ですね！」と声をかけた。白石さんの言う通り、本当に和気あいあいとした空気が伝わってくる。

河合さんは、アプリ決済サービスの開始にあたって専用のコールセンターを立ち上げた。コールセンターのマニュアルやPO PAY利用者向けのFAQの作成を行い、法人営業1部やシステム開発部とも連携しながら、オペレーターの研修も行った。

「アプリ決済サービスのコールセンターはイチからの立ち上げ。かつて私自身、コールセンターに所属していたこともあり、分かりやすいシステム・業務運用の設計や各種ツールの準備を心がけましたが、なかなか大変でした。それだけにやりがいも大きいですね。アプリ決済サービスをさまざまな企業様に導入いただき、盛り上げていきたい。そのためにもお客様にスムーズなご対応ができるよう引き続きみんなで一丸となって励んでいきたいと思います」（河合さん）

ビジネスパーソンや観光客が行き交う活気あふれる秋葉原の街で、6人はフロントランナーとなりキャッシュレス化をリードしていく。