三菱広報委員会より

2026.08.27

マンみつ探訪記 第3回
1970年代のヤング(20代) VS シニア(40代)、
「世代間のすれ違い」は昭和も令和も変わらない!

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1965(昭和40)年11月の創刊以来、三菱グループの歩みとともに各社の取り組みを伝えてきた月刊誌「マンスリーみつびし」。長年「マンみつ」の愛称で親しまれ、毎週木曜日配信のWEBマガジンとなった現在も、その呼び名は世代を超えて定着している。

そのバックナンバーを紐解くと、時代背景を色濃く映す特集やコラムが数多く掲載されている。本コーナーでは、その軌跡を1970年代から2000年代にかけて振り返っていく。第3回は、1977年3月号に掲載された特集「ヤング(20代) VS シニア(40代)二元座談会 果たして断絶はあるか」を紹介する(※引用はすべて原文ママ)。

若い人は「仕事は仕事、遊びは遊び」と割り切れるんです

この特集は、ヤングはヤング、シニアはシニアで座談会を開催し、お互いに遠慮せずに言いたいことを言えるように配慮している。そのうえで誌面を上下二段に分割し、それぞれ同じテーマで、その回答を対比するように紹介。まず、「自分の仕事ぶりをマジメだと思いますか」という質問に対して。シニアは次のように語っている。(原文ママ)

A マジメですねぇ、実に(笑い)。
B その上に「非常に」がつく。
(一同、うなずきながら大笑い)
C われわれ40代に、不マジメな人なんていないんじゃないでしょうか。皆さん、どうですか。
D それが悩みなんですよ。なぜこうもマジメなのか(笑い)。
E 20代のヤングも決して不マジメとは思いませんが、ただ、マジメさのジャンルが違うんですね。だから、悲しいかなすれ違いが、まま起こる。
A つまり、若い人は「仕事は仕事、遊びは遊び」と、割り切れるんです。しかし、われわれは、全人格を仕事に投入してしまっているんですよ。
<中略>
E われわれは、やっとの思いで仕事にありついた。選択なんてとてもできる時代じゃなかったんです。今の若い人なら現在の仕事がダメなら、他があるさ、でいいでしょう。時代の差といってしまえばそれまででしょうが、仕事のとり組み方に違いが出てくるのは当然でしょう。
A 今の人は、実にあっさりと会社をやめる。それも、なぜこんな理由でやめるのか、という理由で。

一方、ヤングはというと……。

A まぁ、マジメでしょうね。周囲の人がどう思っているかはともかくとして…(笑い)。
(一同、うなずく)
B いきなり「マジメか」といわれても困っちゃうんですけど、私の場合、マジメにやっている理由をいいますと、結論的には、仕事に打ち込むことによって、一種の充足感、満足感といったものを得たいと思うからなんです。これだけでは、マジメにやっているとはいえないんでしょうか(笑い)。
C 少なくとも、しじゅうサボッているということはない。
D 自分なりに、責任をもたされて仕事をするときは、ああ、この会社に来てよかった、幸せだと思いますね。逆に、小僧っ子扱いされて、上役のハンパ仕事なんかをいやおうなく押しつけられたりすると、やはり反発を感じます。

シニアとヤング、どちらの会話も約半世紀の時を超えて今のオフィスでそのまま聞こえてきそうだ。

「本気で怒れない」シニアに、「自由に口がきける雰囲気が欲しい」ヤング

「互いに衝突することはあるか」という質問では、シニアは次のようにこぼす。

D ありませんね、まず。
E 本気になって彼らを怒りませんからね。私たちの先輩方は、ムチャクチャに怒鳴っていたものですが、その真似はとてもできない。
<中略>
A 本気で若い人を怒れない。つい妥協してしまうんです。

ヤングもヤングでシニアに言いたいことがあるようだ。

D あまり波風が立つことはない(笑い)。
E ケンカする、ということがないですから。
A うわべだけはうまくいっている、という感じ。すでにルールが決まっているので、それに従うしかない。不満はあるけど、言い出しにくいので、みんな我慢している。(シニアの人と)自由に口がきける雰囲気が欲しいですね、ウチの場合。

遠慮し合うシニアとヤング。現代でこそ、怒鳴ることなく必要な対話を行い、若手が自由に発言できる文化が浸透しているが、それは過去の彼らが世代の壁を超えようと関係構築を試みてきた結果といえるだろう。1977年、昭和52年とは思えない、互いに遠慮の塊・・・! 40代も20代も世代間で気を遣いあってなかなか踏み込んだコミュニケーションがとれない社内状況が垣間見える。コンプライアンス時代の今にも通じるもどかしさを感じる。

「部長、金がないので飲ましてください」なんていってみたいけど…

「互いに交流はありますか」という質問では、シニアは……。

B 一緒に飲む機会はあるんですが、昔よりはずっと少ない。
C 最近の若い人は、あまり飲むのを好まないんでは?
D 誘っても、よく断わられる(笑い)。
E われわれが若い者を飲みに誘うときは、「あいつこのごろ元気がないようだから、ひとつ励ましてやるか」とか、何かコンタンがあるんですけどねぇ。ほんとに飲みたいときは、やはり一人で行きますよ。
A 酒を飲むこと自体が嬉しいんですよね、われわれは。
B 逆に誘われることは、メッタにない。
C 管理者層はカネがないことを知っていて、そのへんを慮(おもんぱか)ってくれているのではないでしょうか(笑い)。
D マージャンだけは、よく誘われる。
E 「課長、メンバーが一人足りないんですよ…」(笑い)。

そういうシニアに対して、実はヤングももどかしい感情を持っているようだ。

D 一緒に昼メシを食うとか、コーヒーを飲むとか。
E あまりないですね。忘年会、新年会、送別会…(笑い)。
A マージャン。しかし、これは話をするヒマがない。
B ウチもマージャンくらいかな。
C ふだん、酒を飲むこともないですしね。こちらから誘うなんていうことは、まずない…。
D 部長が「近ごろの若いモノは、飲みに誘わなくなった」といってましたね。ほんとは、「部長、金がないので飲ましてください」なんていってみたいんだけど…。
E かなり勇気がいる(笑い)。しかし、若手のほうも、そのくらいはしなければいけないんじゃないか。
A あとはスポーツ。一緒にスキーなんかに行って、ザコ寝したりすることもある。これは、いいですよ。

マージャンは当時のコミュニケーション法ではあるが、シニアはヤングを気遣い、ヤングも恐る恐るではあるがシニアの懐に飛び込みたい、そんな双方の思いは充分に読みとれる。時代とともに働き方や娯楽の形は変われど、世代間のギャップに悩み、それでもなお互いに歩み寄ろうとする純粋な思いは昭和も令和も変わらないのかもしれない。


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