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静嘉堂@丸の内『岩崎家のお雛さま』クラシックミニコンサートの夕べ

-静寂のホワイエが一変! 眼前のクラシック演奏に拍手喝采-

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ふだんは静かなホワイエがこの日はコンサート会場に。
ふだんは静かなホワイエがこの日はコンサート会場に

みにきて!みつびし」でも紹介している静嘉堂文庫美術館(愛称 静嘉堂@丸の内)で、3月15日『岩崎家のお雛さま』クラシックミニコンサートの夕べが開催され、来場者は美術館の中でクラシック音楽のライブを楽しむという非日常体験を満喫しました。

このライブは静嘉堂が一般財団法人「100万人のクラシックライブ」の活動に賛同して開催したもので、静嘉堂@丸の内では初のクラシック音楽イベントです。

100万人のクラシックライブは、演奏を間近で聞く機会のない人と、人前で演奏する機会が少ない若き演奏家とを結びつけるべく、全国各地でライブを開催する組織です。クラシックの演奏を間近で楽しめるようにと、ホテルロビー、商店街、駅ナカ、高齢者施設、学習塾、お寺、カフェ、古民家など、さまざまな場所で演奏活動を行っています。静嘉堂文庫美術館でも世田谷区岡本にあった頃から、活動の機会を求める演奏家や金曜会企業のコーラス部のライブを開催しており、100万人のクラシックライブもその中の1つでした。丸の内移転後の再開を双方から打診し合い、今回が満を持しての初開催でした。

かつて三菱第四代社長・岩崎小彌太が音楽家の留学援助とオーケストラの育成に力をいれたように、三菱では文化・芸術を支援する活動は明治末期から行われていました。三菱とゆかりの深い東京・丸の内で、しかも重要文化財である明治生命館内の静嘉堂@丸の内で、美術と音楽が融合するイベントが今回行われたことは、三菱のDNAが現在まで強く受け継がれている証のひとつといえるでしょう。

定員50名のチケットは即完売。当日は開催中の展覧会「岩崎家のお雛さま」をライブ来場者限定で鑑賞できるプレミアムイベントも行われました。来場者は開演前に愛らしい内裏雛や御所人形、今回初出展となった豪華かつ繊細な金糸が織りなされた明治末期の美しい打掛、そして国宝「曜変天目」などを鑑賞し、「眼福」の一時を味わいます。

ライブ来場者だけが鑑賞できるプレミアムイベントのひととき
ライブ来場者だけが鑑賞できるプレミアムイベントのひととき
木彫の彩色御所人形。ついつい微笑んでしまう可愛さ
木彫の彩色御所人形。ついつい微笑んでしまう可愛さ
演奏者と来場者席は数メートルもありません
演奏者と来場者席は数メートルもありません

18時の開演で登場したのはバイオリン奏者の柳澤良音(やなぎさわ ひろね)さんと、ピアノ奏者の宮地亜論(みやち あろん)さんの二人。アンプやPA装置なしの生演奏です。「美術館という素敵な場所で、しかもホワイエは天井が高く音が響き渡るので音響が良く、演奏していてもとても良い気持ちになる(柳澤さん)」。

ビバルディ「四季」より「春」では優雅に少し先取りした春の気分を、東日本大震災復興支援ソング「花は咲く」では東北の地を思い、そしてアンコールのモンティ「チャルダッシュ」では柳澤さんが観客席の周囲をぐるりと歩きながら演奏を披露。超絶技巧が冴えわたる激しい楽曲になると、空気の振動さえダイレクトに伝わり、魂まで震えます。目の前で演奏される情感あふれる音色を聴くことで、クラシックへの親しみが湧くのはもちろんですが、何より眼福に続く「耳福」のひとときでした。

美術品に囲まれたホワイエで演奏を楽しむ
美術品に囲まれたホワイエで演奏を楽しむ

仕事帰りやショッピング、美術鑑賞の後でカジュアルに良質な音楽に触れるのは、心が潤う貴重な機会となることは間違いありません。静嘉堂@丸の内では今後も展覧会ごとにこのような企画ができないか鋭意検討中とのこと。静嘉堂@丸の内のウェブサイト をこまめにチェックしてみてはいかがでしょうか。(mitsubishi.comでもお知らせは随時掲載しています)

※2024年4月2日掲載。本記事に記載の情報は掲載当時のものです。