各社のトピックス

2025.05.29

アストモスエネルギー

Astomos Energy

アストモスグループが、賃貸住宅管理大手のレオパレス21と共同でカーボンオフセットエネルギー普及を推進

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アストモスエネルギーおよび出資会社であるアストモスリテイリングが、レオパレス21の管理物件へのLPガスと電気のエネルギー供給を本格化。カーボンオフセットされたエネルギー(以下、カーボンオフセットエネルギー)の普及によって地球環境貢献を推進する。

アストモスグループが、賃貸住宅管理大手のレオパレス21と共同で『レオパレスグリーンエネルギープロジェクト』を推進している。2023年より提供を開始した「レオパレスグリーンLPガス(LGLPガス)」に続き、2024年からは非化石証書を利用してCO2排出量をオフセットした「レオパレスグリーン電気(LG電気)」の提供もスタートさせた。アストモスグループからのカーボンオフセットエネルギー供給を通じて、レオパレス21はCO2排出量実質ゼロの賃貸住宅提供を拡大している。

「レオパレスグリーンエネルギープロジェクト」イメージ

「LGLPガス」は、世界で行っている環境保全プロジェクトから得られたカーボンクレジットでLPガス使用による CO2排出を実質ゼロにしたLPガス。「LG電気」は、非化石証書とセットとすることによりCO2排出量を実質ゼロにした電気。2025年3月末までにLGLPガスとLG電気をあわせて約15万6,000戸へ供給開始し、累計5万3,000tのCO2排出量抑制を達成した。
アストモスリテイリング執行役員プロジェクト推進本部副本部長の龍野 忠久氏は次のように語る。

「レオパレス様は全国約55万戸を賃貸管理されており、その7割超はLPガスを利用しています。単独企業が管理する賃貸住宅でのカーボンオフセットエネルギー導入の取り組みとしては賃貸業界最大規模と伺っており、アストモスグループとしてもカーボンオフセットエネルギーを展開するタイミングに共同プロジェクトのお声がけをいただきましたことから、お互いのニーズが合致したかたちとなったのです」

「アストモスエネルギー カーボンオフセット特設サイト」より

世界的なカーボンオフセットへの
取り組みの重要性は依然として高い

アストモスグループでのリテール領域を担うアストモスリテイリングは、おもに戸建て集合の一般家庭および業務用向けにLPガスを供給している。
最近の温室効果ガス削減の取り組みについては、第2次トランプ政権の誕生によって、そのトレンドが大きく方向転換すると懸念を持つ動きもある。しかし、世界的なカーボンオフセットの潮流に大きな変化はないのではないかと龍野氏は言う。

「米国のトランプ大統領は地球温暖化対策の国際的な枠組みであるパリ協定からの離脱を表明していますが、カーボンニュートラル社会の実現に向けた長期的なトレンドは変わらないのではと思います」
その一方で、カーボンオフセットエネルギーの利用にはコストがかかるという課題がある。その点はどう考えればいいのだろうか。
「非化石証書やクレジット取得のためのコストは年々上昇傾向にあるのは確かですが、一方で低コストの高環境負荷エネルギー利用は規制が強化されつつあります。企業努力での吸収には限界がありますので応分のご負担をいただくことにはなりますが、政府のカーボンプライシングや再生可能エネルギーの導入促進の取り組みなどを通じて、コスト負担を受け入れる土壌が企業を中心に徐々に醸成されつつあるのではと感じています。」(龍野氏)

住むことで環境貢献できるのが利点

今回のレオパレス21のような異業種かつ全国規模の取り組みは、アストモスグループとしても初めて。龍野氏が続ける。
「カーボンオフセットエネルギーの導入先は、製造業や公共施設などが多いなか、賃貸管理会社であるレオパレス様が全国規模で率先して取り組まれていることは、カーボンニュートラル社会実現に向けて非常に意義があることだと思っています。」

今後、アストモスグループでは今回の取り組みをもとに知見やノウハウを蓄積するとともに、さらなる利用拡大にも尽力する方針だ。同社プロジェクト推進本部第一事業部次長の村河 典明氏はこう語る。
「多くの企業がカーボンオフセットエネルギーを利用すれば、手間をかけずに環境貢献できますし、従業員の意識向上にもつながります。」
龍野氏もこんなメッセージを送る。
「ぜひ三菱グループの皆さんにも社宅などでの活用を検討していただきたいと考えています。レオパレス様の物件利用や自社社宅へのカーボンオフセットLPガス導入によって『住むだけで環境貢献』できる。その意味でも、利用していただく価値があると思っています」。

INTERVIEWEES

インタビュアー写真

龍野 忠久  TADAHISA TATSUNO

執行役員
プロジェクト推進本部副本部長

インタビュアー写真

村河 典明  NORIAKI MURAKAWA

プロジェクト推進本部
第一事業部次長

アストモスエネルギー株式会社

東京都千代田区丸の内1-7-12
1962年設立。出光興産(51%)、三菱商事(49%)が出資する合弁企業で、「液化石油ガス」(LPG=LPガス)の輸入、仕入、販売を手掛ける。従業員数342名、売上高6,215億円(いずれも2024年度)。LPガスは石油や天然ガスなどの化石エネルギーのなかで相対的に二酸化炭素排出量が少なく、燃焼時の排出ガスも極めてクリーンなエネルギーであるため、地球温暖化対策の即戦力としても期待される。

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