若手社員登場

2025.03.13

三菱化工機株式会社

チャレンジ精神旺盛な若手社員が考えていることを紹介します。

あなたの今の目標とは何ですか?

2020年に入社した研究開発部の澤田 廉さんと、ソリューションプロジェクト部の武田 歩夏さんに話を聞きました。

三菱化工機株式会社

化工機製作株式会社として1935年創立。プラント・環境設備の建設・エンジニアリングと、各種単体機器の製作を軸に事業を展開。 製造機能を持ったエンジニアリング企業として、都市ガス、石油、水素、電力、化学、医薬、食品、半導体、バイオ、大気汚染防止、水処理、新エネルギーなどさまざまな分野で求められる機械・設備を製作・建設し、産業社会の発展を力強くあと押しする。

若手社員登場 メインビジュアル マンスリーみつびし
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澤田 廉  REN SAWADA

2020年入社。研究開発部
「材料の経年劣化の研究は、地道な作業の積み重ねですが、当社が納めた設備の運転条件で使用された材料の特性は独自の情報として、今後の設備設計や運転中の保全に役立ちます」

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武田 歩夏  AYUKA TAKEDA

2020年入社。ソリューションプロジェクト部
「水の処理技術を提供し環境を守る仕事です。今後は産業廃棄物処理施設に関わって、有機汚泥からバイオガスを生成し、発電を行う再生可能エネルギー領域にも取り組んでみたいです」

材料の性質や劣化の過程をさらに探究すること

入社年から研究開発部・材料開発課に所属している澤田 廉さん。「材料開発課」という名前から新素材の開発を連想するが、澤田さんが取り組む研究は、現場で長年使用を続けて古くなった「経年材」に注目するものが多い。

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「当社が納めたプラント設備の寿命が近付いて、更新になる際に『残りの寿命は何年か』『経年劣化で特性がどう変わったか』を診断するほか、トラブル時には原因の調査と解析を担います。さらに部品の材質の変更を検討するときに、候補となる材質の性能を調べたり、こうした研究で得られた材料技術の情報を社内に発信したりもします」(澤田さん)。

試験をすることが多いのは、同社の主力事業である水素製造装置の反応管。運転中に1本でも突然壊れれば問題になるため、設備診断では最も劣化した箇所を慎重に見極めてサンプルを取る必要がある。

「調査材の断面を観察する際も、試験片をどのように切断するかで結果が異なり、一度切ってしまうとほぼやり直しがききません。トラブル対応でも『原因を特定するためにこの調査は適切か』から検討する必要があり、そうした事前の判断が難しい」と澤田さん。それだけに、仮説を立てて進めた研究で想定通りの結果が出たときには、手応えを感じる。

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「また、故障の原因究明で迅速に対応し、社内の他部署から感謝の言葉をもらえるのもやり甲斐です。設計や製造のようにモノとして成果が残ることはありませんが、誰かの役に立っている実感は励みになりますね」(澤田さん)

入社5年目。経年材の特性を探究するには幅広い知識が必要だが、多様な素材があり、学ぶことはまだ山ほどある。「実際の機械を動かすときにどのような力がかかるのかなども含め、今はもっと多くの経験を積んで知識を深めていきたいです」(澤田さん)。

自分が主体となりひとつのプロジェクトを完遂したい

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武田 歩夏さんも入社年からソリューションプロジェクト部に所属。担当業務は、最終処分場のゴミ浸出水処理施設や、し尿処理施設の設計及びプロジェクトマネジャーだ。

「上司や先輩と3人ほどでチームを組み、全国各地の施設を担当します。施設を新設する案件に、受注前の計画段階から完成まで通して取り組むこともあれば、老朽化が進んだし尿処理施設などを、修繕や増強によって長寿命化させる工事も行います」(武田さん)。

大学の研究室では、電気分解によるオゾン殺菌で水を浄化する研究をしていた武田さん。三菱化工機の環境保全事業に興味を持って入社したが、現在の仕事は工事計画から予算や工程の管理、機器の手配、試運転、完成検査までをトータルで担う。お客さまと話し合い、ニーズに合った施設を提案・設計するだけでなく、現場に出て工事状況を把握、進行させるのも大切な役割だ。

「水処理のプロセスだけでなく、機械、電気、建築、土木などの知識が『広く深く』求められるのが大変。上司やほかの社員だけでなく、外部の工事会社の方にも教えを請うことがよくあります。いまだにわからないことも多いですが、自分の知識が確実に増えていく面白さがありますね」(武田さん)。

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工程管理のなかで急な変更を依頼されたり、想定外のトラブルが起きたりすることもある。多額の予算と大勢の人が動くプレッシャーのなかで、状況を整理して判断を下し、関係者と力を合わせて乗り切ったときは喜びもひとしおだ。

「ただ、これまで私が携わっている新設案件はすべて建設半ばで、まだ一件も完成していません。だから早く完成の達成感を味わってみたい。そして、新規のプロジェクトを一から十まで私が主体となって担うことが今の目標です。完成したときにどんな景色が見えるのか?を楽しみにがんばっています」(武田さん)。

プライベートは音楽や漫画の世界に思い切り浸る

澤田さんが凝っているのは、社会人1年目から独学で始めたピアノだ。楽器の経験はなかったが「いつかピアノが弾いてみたい」とずっと思っていたという。

「学生の頃は、学校と家で気持ちを切り替える意識を持っていませんでした。でも学生の何倍も長い社会人を続けていくには、こうした意識も必要になってくると思って(笑)このタイミングで新しいことを始めようと思いました」(澤田さん)。

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ピアノを始めたとき、音階と鍵盤の位置も分からず、楽譜も読めなかったため、ピアノに付属していた音階・音符シールを鍵盤に貼りました。でも、「ドレミ…」ではなく、馴染みのない「CDE…」のアルファベットの表記だったので、貼ったときは困惑してしまいました。

独学を選んだのは自分のペースで練習できるから。最初は教本で基礎を学んだが、「せっかくなら好きな曲を弾きたい」と、自分で楽譜を見つけてきてはひたすら練習に励んでいる。好きなジャンルはゲーム音楽。週末は電子ピアノの前で時間を忘れて没頭する。

「レパートリーが増えると楽しいし、ストレス解消になります。たまに実家で家族に弾くこともありますが、基本的には自分だけで楽しむ趣味。カラオケ感覚で楽しく続けています」と笑顔を見せる。

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自宅でホルンのお手入れをしている写真。ホルンを買って10年ほど経ちますが、大切にしています。歳を重ねてからも、たまに楽器を吹けたらいいなと思いながら、定期的にお手入れをしています。

一方、学生時代は吹奏楽部に所属して、ホルンを吹いていたという武田さん。今も半年に一度ほど、仲間と楽器を持って集まることを楽しみにしている。

「多いときは20人ほどでスタジオを借り、合奏イベントを開いています。日常を忘れて学生時代の自分に戻り、みんなとのつながりを実感できることがうれしいですね」(武田さん)

もうひとつの武田さんの元気の源は、好きな漫画を読むことだ。
「今はスマホアプリもありますが、好きな作品は単行本を買って手元に置いておきたい。漫画用の棚があって、お気に入りをズラッと並べています」と笑う。

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好きなジャンルは、少年漫画の冒険ものやバトルもの、SFなど。多くの人から名作や王道と称される作品を主に愛読しているそう。
「週末にまとめて読むだけではなく、平日も通勤電車の中でよく読んでいます。日常を忘れて、友情や冒険といった物語の世界観に思い切り浸るのは楽しいですね」(武田さん)

目標に向けて自分の「ここ」をがんばりたい!

今の自分の目標を達成するに当たっての「課題」は何かを二人に聞いてみた。

「情報を分かりやすく伝えること。例えば業者さんに試験片の加工を頼むときや、他部署の人に調査結果を説明するとき、頭で理解していてもうまく説明ができず伝わらないことがあります。相手の目線に立って、専門性の高い内容を言語化できる力をつけたい」(澤田さん)。

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「自分の考えを持って積極的にアプローチすることに、少し苦手意識があります。仕事のなかでは関係者との交渉事も多いため、上司の交渉術を見て学ぶ日々です。自分の考えに自信を持って発言できるよう成長していきたいですね」(武田さん)。

知識を得ることを楽しみ、自らの課題と向き合いながら、目標に向けて着実に歩を進めている二人だ。

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