2022年に入社したAICloud統括本部の袁卿子さんとIoT & デジタルエンジニアリング統括本部の三浦 将大さんに話を聞きました。
日本タタ・コンサルタンシー・サービシズ
インドを代表する多国籍企業であり、1968年の創業以来、世界中の大手企業のビジネス変革をサポートしている、ITサービス企業のタタコンサルタンシーサービシズ(TCS)。そのTCSと三菱商事の合弁会社として2014年に発足した日本タタ・コンサルタンシー・サービシズ(日本TCS)は、ITとデジタル技術を活用し、ビジネス、テクノロジー、エンジニアリングの分野にまたがるサービス・ソリューションを日本市場に向けて提供しています。


袁 卿子 KYOKO EN
2022年入社。AICloud統括本部
「中国出身の私は、入社後に日本人の同僚と一緒に働く中で、自然とビジネス日本語や、日本での働き方、価値観に慣れていきました。文化や言語の違いを乗り越えて適応してきたこの経験は『多様性を尊重する』という当社の価値観にもつながっていると感じています」

三浦 将大 MASAHIRO MIURA
2022年入社。IoT & デジタルエンジニアリング統括本部
「インドのTCSで多様なメンバーと一緒にサービス提供に携わって得た知識やスキルを活かして、今は日本でお客さまにサービスを提供しています。ITに関する知識が身についていると実感できたときや、お客さまや海外のチームとうまくコミュニケーションがとれたときの充実感が、仕事のモチベーションになっています」
お客さまの会社と日本TCS、どちらも自分の居場所

日本タタ・コンサルタンシー・サービシズ(日本TCS)で働く社員のバックグラウンドは多様だ。2022年の新入社員は約200人。その一人、袁 卿子さんは中国出身。大学ではポーランド語を専攻し、ポーランドに1年間留学した。大学卒業後は日本に2年間留学。日本TCSに入社し、現在は建設業界向けSaaSプロダクトの開発支援プロジェクトにおいて、品質担保と帳票開発チームのリーダーを入社4年目にして任されている。仕事のモチベーションの源は、「やり遂げたときの達成感と、人とのつながりから得られる楽しさ」だという。
「お客さまの会社に常駐して業務にあたっており、月に一度のお客さまの社内懇親会にも参加しています。皆様とてもフレンドリーで、立場は違っても同じ目標に向かって努力しているという強い意識があり、『私もお客さまの会社の一員』という気持ちで尽力しています。開発業務では、お客さまの業務要件をもとに仕様を策定し、リリースまで何十回もやり取りを重ねながら細かく調整します。無事リリースできたときに、お客さまから『袁さんがいなければリリースできなかった』と感謝の言葉をいただき、大きな励みになりました」(袁さん)

顧客は日本企業、自社は多国籍。そのどちらにも「一員」として深く関わっている袁さんの強みは、多文化と多言語への対応力と柔軟性。これまでの留学経験が今に生きている。
「どれほど真剣に言語を学んでも、相手の言葉の真意をうまく理解できないことはあると思います。だからこそ、言葉そのものだけでなく、どういう背景があってその発言をしたのか、相手が本当に求めていることは何かを意識して理解するように心がけています。現在のプロジェクトでは、メンバー全員が日本人ですが、後輩にも先輩にも気軽に相談できる関係性ができています。たとえば、お客さまから詳細なお問い合わせをいただいた際、内容の意図を正しく把握するために、社内メンバーと相談しながら確認をしています。以前は、客先常駐ということで『自分はお客さまか日本TCSかどちらの立場だろうか』と戸惑うこともありましたが、今では『どちらも自分の居場所』と感じられるようになりました」(袁さん)
会議はほぼ英語、インド流のコミュニケーションを見て学ぶ

三浦 将大さんは、インドの経済や技術に興味を持ち、大学ではおもにインド北部で話されているヒンディー語を専攻。インドに留学したがコロナ禍のため半分の期間の半年間で帰国を余儀なくされた。日本TCSに入社後は、2024年7月から12月までインドにあるTCSで、現地のシステム開発チームとともに開発や提案活動などを経験した。
現在は、日本の顧客に向けたシステム開発のために要件を理解し、インドのチームに仕様を伝えて開発をスムーズに進めていく役割を担う。そのため会議では7割以上が英語。しかも、技術知識も必須となる。
「日本人同士であれば、言葉にしなくても行間を読んでもらえることもありますが、異なるバックグラウンドを持つメンバー達と仕事をするには、相手に理解してもらえるように伝える工夫が必要です。たとえば、『この日までにやってくれたら助かる』といった曖昧な表現ではなく、『この日までにやっていただかないと困ります』と、指示や期限をよりはっきりと伝えなければなりません。しかし、ただビジネスの話ばかりしていても、親密な関係を築きにくく、うまくいかない場合もあります。そこでオンライン会議で、インドではよく話題になる家族の話や住んでいる場所のことなど、さまざまなプライベートな話をします。こうしたコミュニケーションのとりかたは、先輩たちのやり方を見て学び、自分でも実践するようになりました」(三浦さん)

インドにいるチームだけでなく、日本にいるチーム約100人ともフラットで風通しのよい環境がつくれているのは日本TCSならでは。ときには、お客さまのプロジェクトに関連した国のメンバーに、飛び入りで通訳や説明をしてもらうこともあるという。多様なメンバーとともに仕事をするのは「とても刺激的で楽しい」と三浦さん。「私の強みは積極性。『何でもやらせてください』のスタンスでさまざまな仕事に関わり、自分ができることを増やしていきたい」と、若手らしくどんどん吸収していく意欲にあふれる。
J-POPをアコーディオンで演奏、社内のゴルフ同好会に参加
袁さんの趣味は2年前から始めたアコーディオン。月1回、レッスンに通っている。所有しているアコーディオンは12kgもの重さがある本格派だ。
「小学生のときに初めてアコーディオンの曲を聴き、心に響く切ないメロディーに魅了されました。それ以来、アコーディオンの曲を聴くことが好きになり、社会人になって『今、始めなければ!』と思い立ち、習い始めました。弾いている曲はヒゲダン(Official髭男dism)の曲などJ-POPばかり。back numberの曲が一番好きです」(袁さん)

12㎏の重さがあるアコーディオンをもって演奏する袁さん。
三浦さんの趣味は学生時代から続けているゴルフ。
「軽い運動も兼ねてインドアの練習場にほぼ毎日通っています。スコアは最近やっと90を切るようになりました。会社にゴルフ同好会があります。ベテランメンバーが多かったのですが、積極的に勧誘活動を続けて、最近は若手も増えてきました。大先輩からゴルフを教えてもらえるだけでなく仕事の話なども聞くことができ、さまざまな世代の社員と交流できるいい機会となっています」(三浦さん)

すでにスコアは90を切るレベルという三浦さん。日々の努力が確実に生かされている。
スペシャリストとなって最先端技術やサービスを日本市場へ!

最後に、夢や今後の目標を2人に聞いた。
「新しい技術に挑戦し、毎年何らかの資格取得を目標としています。最近はAmazon Web Services(AWS)の認定資格を中心に勉強中。今後はプロジェクトマネジメントの資格、たとえば日本の国家資格やPMP(Project Management Professional)などの国際資格の取得を視野に入れています。そしてAIやIoTなどのスペシャリストを目指します!」(袁さん)
「父がもともとバリバリの営業マンだったこともあり、自分でもセールスにチャレンジしてみたいという気持ちが強く、セールス活動のサポート業務も経験させてもらっています。日本TCSは日本におけるIT人材不足の解消に貢献できる会社。多くの世界的企業をサポートしているTCSの最先端技術やサービスを日本でも広め、市場でのプレゼンスを高めていきたいと考えています」(三浦さん)