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『暁斎×武四郎』クラシックミニコンサートの夕べ 開催!
-金曜の夜、静嘉堂@丸の内で、芸術と音楽を満喫するひとときを-
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5月24日(金曜日)、東京・丸の内の静嘉堂文庫美術館(静嘉堂@丸の内)で『暁斎×武四郎』クラシックミニコンサートの夕べが開催されました。
このライブは(公財)静嘉堂が一般財団法人「100万人のクラシックライブ」の活動に賛同して開催したものです。3月15日に初めて静嘉堂@丸の内で開催したクラシックライブが好評だったことから、今回静嘉堂文庫竣工100年・特別展「画鬼 河鍋暁斎×鬼才 松浦武四郎」に連動する形で開催されました。
ホワイエに入るとまず目に飛び込むのは床の中央に大きく広げられた、松浦武四郎撰の「東西蝦夷山川地理取調図」。先人たちが測量したデータに武四郎自ら北海道を歩き、スケッチし、現地のアイヌの人々に取材した成果をまとめた「蝦夷地」の地図です。展示では、巨大地図の上を歩きながら精緻な描写を鑑賞するのですが、今回はこの「蝦夷地の地図」がクラシックライブの舞台です!
美術館ホワイエの床に敷かれた蝦夷地の地図は26枚の地図をつなぎ合わせた原寸のレプリカ。現物はGallery1で鑑賞できる。
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今回も、ライブ来場者限定で展示作品を鑑賞できるプレミアムイベントが行われました。来場者は開演の前後にゆっくりと展示を鑑賞でき、ライブでは展示にちなんだ選曲でクラシックの響きを堪能する、実に素敵なひとときです。
今回は静嘉堂所蔵の河鍋暁斎筆「地獄極楽めぐり図」を全場面展示するほか、松浦武四郎記念館所蔵の重要文化財河鍋暁斎筆「武四郎涅槃図」とそこに描かれた「大首飾り」(静嘉堂所蔵)など武四郎愛玩の品々を初めて同じ空間で展示し、「武四郎涅槃図」を立体的に再現するというまたとない機会。多くの方が、Gallery3の「武四郎涅槃図」の展示空間を楽しんでいる様子が印象的でした。
完成まで5年の歳月を費やした大作「武四郎涅槃図」を食い入るように鑑賞する来場者。
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演奏する淵野日奈子さん(バイオリン:左)と、望月晶さん(ピアノ:右)
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淵野さん(左)が持っているのは「100万人のクラシックライブ」のフライヤー。お二人のような若手演奏家が全国各社でライブを行っている。2023年は年間912回開催された。
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さて、今回のクラシックライブは淵野 日奈子さん(バイオリン)と望月 晶さん(ピアノ)の二重奏でした。「河鍋暁斎や松浦武四郎が古物の収集に情熱を注いだ同時代に、ヨーロッパで同じように活躍していたアーティストから、展示にちなんだ選曲でお届けした」(淵野さん)楽曲は実に多彩です。ハッピーエンドとバッドエンドの楽曲でもあるチャイコフスキーの「白鳥の湖」があったり、運動会でもよく聴くアップテンポなオッフェンバックの「天国と地獄」があったりと、表情豊かな音色がホワイエに響き渡ります。一方、ドビュッシー「月の光」は一転、静寂の中に穏やかなバイオリンの音がしみわたりました。
演奏が終わったお二人にお話を伺いました。「美術館とのコラボで演奏するのは初めての経験でしたが、美術と音楽は同じ芸術という点で相通じるものがありました。この後、展示を見ながら、この絵ならどんな音楽が合うだろうか、などと想像しながら鑑賞してもらえると嬉しいです(淵野さん)」「重要文化財で、なおかつ四方を大理石に囲まれた静嘉堂@丸の内は、日本では希有な存在です。大理石故に音の回り込みも独特ですが、きっと当時の作曲家たちもヨーロッパで似た環境で演奏したのかも、と思うと感慨深いものがありました。(望月さん)」
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熱心な美術館ファン、クラシック音楽ファンが集まるこのイベント。次回は8月の上旬に開催を予定しています。仕事や家事が終わって、ちょっと立ち寄り「芸術に浸る」ひとときは格別です。ライブが終われば夜7時過ぎ。丸の内はお食事をするにも充実したエリアですので、クラシック演奏の後は界隈の洒落たお店でディナーやお酒をいただくのも素敵な一日の締め方ですね。
【次回開催予定】8月上旬
※静嘉堂文庫美術館のウェブサイト、Xアカウントやmitsubishi.comのトップページでもご案内します。
※2024年6月6日掲載。本記事に記載の情報は掲載当時のものです。