日本一高い山・富士山をはじめ、日本一高い建築物・東京スカイツリー、日本一長い吊り橋・明石海峡大橋など、 “日本一”という称号は、私たちが旅に出る際、決め手として大きなインパクトを放つ。とはいえ、“日本一”には高さ、大きさ、長さ、深さほか、いろんなカテゴリがあり、リスト化してみると実に多彩なスポットが日本各地に点在していることがわかる。今回はそのなかから3つの“日本一”を厳選して紹介しよう。
【北海道】その透明度は日本一!神秘の青に出会う『摩周湖』
北海道の東に位置し、町の65%が阿寒摩周国立公園に属している弟子屈町(てしかがちょう)。
市街地から車で15分ほど走った場所にある摩周湖は、アイヌ語で“神の湖”を指す「カムイトー」と呼ばれ、その透明度から日本一はもとより、世界で最もきれいな湖のひとつとして知られる。
吸い込まれそうなほど深く澄んだ湖面の青色を生み出す理由は、湖に注ぎ込む川がなく、またプランクトンなど不純物が極めて少ないため。過去には41.6mという世界最高記録の透明度を記録したことも。
そんな摩周湖が最も神秘的に輝くのが冬。全面氷結しないことが多い摩周湖だが、ごく稀に結氷する時があり、結氷の進行途中、 “半結氷”の段階で見られる白と青の世界は絶景そのもの。
絶景ポイントへガイドが案内してくれるスノーシュー散策ツアーのほか、展望台から美しい冬の星座を眺めるナイトウォッチングも冬の人気のアクティビティ。夏とはまた異なる神秘の摩周湖を目に焼き付けたい。
【栃木県】全長約37km!世界に誇る歴史を刻む『日光杉並木街道』
日光街道・例幣使街道・会津西街道の3つの街道からなり、2025年には植樹開始から400年を迎えた「日光杉並木街道」。
街道には約1万2,000本(2025年時点)もの杉の木がそびえ立ち、全長約37㎞に渡り緑のカーテンが続く。
その歴史は古く、植栽が開始されたのは1625年頃。徳川家康の死去後、家康の家臣であった松平正綱・正信の親子2代に渡って杉を植樹し、家康公の33回忌の年に日光東照宮の参道並木として寄進。
日本で唯一、『特別史跡』と『特別天然記念物』の二重指定を受けており、1992年には“世界一長い並木道”としてギネス世界記録に認定されている(※認定された長さは35.41km)。
散策の際には、日光杉並木街道の保護と地域の文化継承のために整備された「杉並木公園」に立ち寄るのもおすすめ。
かつて日光杉を用いた線香製造の動力として利用されていた水車や歴史的価値の高い文化遺産が移築され、この地の歴史を体感できる。
【大分県】温泉の源泉数、湧出量ともに日本一!『別府温泉郷』
大分県が“おんせん県”と言われる理由は、日本一を誇る5,086孔の源泉数と毎分291,121ℓもの湧出量だけではない。
バラエティに富んだ泉質の数もまた、群を抜く。
別府市内には「別府温泉」、「観海寺温泉」、「堀田温泉」、「浜脇温泉」、「亀川温泉」「鉄輪温泉」、「柴石温泉」、「明礬温泉」の8つの温泉が点在。 “別府八湯”と呼ばれ、同じ市内でも泉質が異なり、単純泉から硫黄泉までそれぞれ個性ある湯を楽しむことができる。
中には男湯と女湯で泉質が異なる温泉もあり、別府温泉の「竹瓦温泉」では男湯は湯冷めしにくい塩化物泉、女湯は美肌効果のある炭酸水素塩泉が中心とユニーク。
また、砂湯や泥湯、蒸し湯など他では体験できない温泉スタイルの多様さも魅力だ。
温泉好きならずとも、パラダイスに違いない。
構成・文/一寸木芳枝