2018年に入社した金融市場トレーディング部の稲垣 黎さんと、2020年に入社した大宮支店 コンサルティング第二部の篠原 優花さんに話を聞きました。
三菱UFJ証券ホールディングス
1948年創立。三菱UFJフィナンシャル・グループの中間持株会社として、三菱UFJモルガン・スタンレー証券を始めとする証券業務に携わる子会社の管理運営、業務支援等により、MUFGグループの証券戦略の全般を担う。


稲垣 黎 REI INAGAKI
2018年入社。金融市場トレーディング部 デリバティブトレーディング室 ストラクチャートレーディング課
「トレーダーは個人で動く仕事に見られますが、チームワークは大切です。セールス部門の方と連携して、大きな案件を獲得できたときがうれしいですね」

篠原 優花 YUKA SHINOHARA
2020年入社。大宮支店コンサルティング第二部
「今はコンサルタントとして、お客さまの一番近くで幅広い分野を日々勉強していますが、将来は『これはだれにも負けない』という専門性を身につけたいです」
大きな取引を自分の責任において実行できる魅力

2022年7月に金融市場トレーディング部に配属された稲垣さんの主な業務は、外貨金利デリバティブ・為替デリバティブのプライシングおよびお客さまフロートレーディングだ。
「メインのお客さまは事業会社や地方銀行、系統金融機関、生命保険会社等。トレーダーというと、自分の意思で株や債券を売買する仕事を想像するかもしれませんが、私達はセールス部門からの案件ニーズに基づいて、お客さまが希望する銘柄・価格で迅速にトレードを執行します。一方で、単純に執行するのではなく、政治経済や地域紛争等の動向からマーケットの動きを読み解き、リスクを抑えながらも多くの収益をもたらすことが腕の見せ所となります」
朝8時に出社し、8時45分に国債先物市場がオープン。11時半〜12時半の休憩を挟んで15時まで取引が続く。稲垣さんはユーロ等の外貨も扱うため、ロンドン市場が開く16時以降もパソコン画面に向かう。その後、1日の損益を確認して18時頃に業務終了。ときには数百億を超える金額を動かす日もある。
「緊張感はありますが、責任ある仕事を任されていることがモチベーションになっています。大きな取引でも裁量権があり、その都度上司に相談したりせず、自分の考えで動くことが許される環境なので、やり甲斐があります」
政治や経済情勢に関する情報の収集・分析を元に自分の責任で行った取引が、ダイレクトに結果に表れる世界が性に合っているという。読み通りのトレードができたとき、セールス部門の担当と協力して大きな案件を成約できたときは素直にうれしい。
半面、判断を誤り、不測の事態が発生した結果、損失を出してしまうこともあるが、「落ち込んでも1日寝るとスッキリしてしまうタイプ(笑)。ミスをあまり引きずらないことが自分の強みで、気持ちを切り替えることが大切だと思っています」。
逆に弱みは「視野が狭くなってしまうこと」と分析する。「金利が大きく下がったとき、なぜ?と関連ニュースばかりを目で追ってしまい、実は全く違うところに要因があったことも。また、担当商品がなかなか複雑なのですが、一つのパラメーターに注視しすぎて、上司に『気をつけろ』と言われていた指標を見落とすこともありました。1点に集中するあまり周囲を見渡すことができなくなる欠点は、今後改善したいですね」
緊張感のなかで日々仕事を楽しむ稲垣さんのプライベートは、基本的にインドア指向。
「週末は家で映画やドラマを観て過ごすことが好き。よく妻から『今度の土日はどこそこへ出かけたい』とLINEが来ますが、妥協してもらうことが多くて申し訳ない」、「今年の1月に新婚旅行で行ったモルディブは非常に良かったので、モルディブなら行きたい」と笑う。
大の料理好きでもあり、今思いきりハマっているのは休日のパスタ作り。
「YouTubeの料理番組を観ると、同じ道具や材料を揃えて作りたくなってしまう。今は大量にトマトソースを仕込んで冷凍しておいて、毎週色々なパスタを作っています」。パズルのように工程を組み立て、無心で没頭できるのが料理のいいところ。稲垣さんにとって最高のリフレッシュだ。

1月に行ったモルディブ。稲垣さんのお気に入りのリゾート
「家族にもすすめられる」提案を心がけます

篠原さんは入社後、大手町本社にある本店のコンサルティング第三部に配属。その後2022年に大宮支店に異動し、引き続きコンサルティング業務に携わっている。
「個人や法人のお客さまのニーズや悩みをヒアリングし、株や債券、投資信託等の金融商品を用いた運用ソリューションをメインに提案しています。本店では法人や若手経営者のお客さまが多くいましたが、大宮支店では創業から歴史ある法人や、地主として不動産を多く保有されている個人のお客さまも多いですね」
エリアの特色によってお客さまが違えば、相談される内容も異なり、資産運用・管理、事業承継、相続や節税等幅広い。金融商品を学ぶことはもちろんだが、ウェルスマネジメントの知識とコンサルティング力、柔軟な発想力も求められる。非運用分野では信託等MUFG各社との連携も必要になる。
「お客さま自身が気づいていない課題を抱えているケースもあり、それに対するソリューションを提供することも大切なので、何気ない会話から潜在的なニーズを探るため、常にアンテナを張っています。金融商品では解決できない相続や贈与等のお悩みも少なくありません。そうした複雑かつ煩雑な手続きをお手伝いすることでお客さまに信頼いただき、そして良好な関係を築くことで、さらに別のお悩みを伺えることも。小さな事でも、お役に立てたときはうれしいですね!」
お客さまの財産と人生設計に関わる責任は重大。篠原さん自身、ときには提案に慎重になりすぎることもあるが、それが自分の強みであると前向きに捉えている。
「弊社で扱う商品は価格変動ものであってリスクを伴いますが、人生設計等におけるゴールに向かっての資産運用は必要です。お客さまのライフプランや将来像をもとに、その実現に必要な「ゴール」を設定し、お客さまがとれるリスク許容度の中で、お客さまに本当に必要なことは何か見極め、共有することに時間をかけています。」
お客さま目線で寄り添い、より良い信頼関係を築けるよう心がけているという篠原さん。まだ学習しなければいけないこともたくさんある。「以前は準備に時間をかけすぎて初動が遅れるタイプでしたが、少しでも早くお客さまにソリューションを提供するために、最近は周りのアドバイスも受けつつ『走りながら考えるスタイル』を磨いています」と笑う。
そんな篠原さんの週末の過ごし方は、「丸一日家に籠もることも、外に出てリフレッシュすることもあり、振り幅が大きいです」。これからもっと楽しみたい趣味は旅行。海外へも1人でフットワーク軽く出かけてしまう行動派だ。
「去年は1人でオーストラリアに行きましたが、海辺で本を読んだり昼寝したりして、すごくリフレッシュできました。基本的に行った先ではあまり行動せず、のんびりと過ごすのが好きなタイプです。すでに今年は友人とシンガポールに行ってきました。コロナ禍も落ち着いたこともあり、これから毎年1回は、いろいろな国を旅したいですね!」

美しい夜景のシンガポールで笑顔が素敵な篠原さん
成長できる職場に恵まれていることに感謝!
今回二人が異口同音に語ってくれたのは、今の職場の環境とチームワークのよさだ。

「今の課は環境に恵まれていて、部署間の連携もよいと思います。証券だけでなく銀行や信託等、色々なバックグラウンドを持つ人が集まっているのもよいところ。金融という意味では株も為替も債券も根っこのところではつながっているので、先輩たちの話を聞けるのはすごく勉強になります。自分も今後もっと色々な商品に触れて、周りに経験を伝えられるような人材になりたいですね」(稲垣さん)

「お客さまのニーズを把握したうえで上司と同行する等、周囲を巻き込む組織外交は大切だと思っていますし、それが結果に結びつくとチームで喜びを共有できます。周囲と声を掛け合いチーム一丸となってお客さまに最適なソリューションを提供できる環境は、自分に合っていると思います。ここでもっと色々なことを経験し、成長していきたい」(篠原さん)
恵まれた職場環境のなか、金融業の奥深さにもっと触れ、自己実現や成長を果たしたいと考えている二人だ。