2020年に入社した金融事業本部の原内 広大さんと、法務部の岡本 真実さんに話を聞きました。
三菱商事株式会社
1954年創立。海外拠点や事業会社を約90か国で展開し、約1,300の連結対象会社とともにビジネスを行う総合商社。地球環境エネルギー、マテリアルソリューション、金属資源、社会インフラ、モビリティ、食品産業、S.L.C.、電力ソリューションの8グループ体制で、貿易だけでなく、世界中の現場で開発や生産・製造の役割も担う。


原内 広大 HIRONAGA HARAUCHI
2020年入社。金融事業本部 戦略企画室兼企業投資部
「投資業務は幅広い知識とスキルが求められ、毎日が新たな学びの連続。好奇心旺盛な自分にはピッタリの仕事だと感じています。」

岡本 真実 MAMI OKAMOTO
2020年入社。法務部 法務第三チーム
「契約交渉の場に同席し、営業担当者から先ず法務部としての意見を求められるときなどにやり甲斐を感じています。法務を軸として自信を持って判断できる専門分野を更に深め、広げていきたいです。」
投資業務はまるで「ビジネスの総合格闘技」

入社して約2年、管理部研修生として会計・税務の専門性を磨くことに没頭し、自主的に米国公認会計士の資格も取得した原内さん。2022年7月から金融事業本部に異動し、今は戦略企画室と企業投資部を兼務している。
「戦略企画室では、本部全体の事業戦略策定や予算管理に加え、新規ファンドの構想や、東南アジアのフィンテック企業への投資プロジェクトなどの新規事業開発に取り組んでいます。企業投資部の方では、100%子会社であるインフラファンド運営会社に兼務出向して、英国の港湾事業やスウェーデンの送電事業などの管理、投資家へのレポートを担当しています」(原内さん)。会計畑からスタートしたキャリアだが、今は投資業務の面白さに惹かれて、「もっとスキルアップしたい」とがぜん意欲が高まっているという。
「私のモチベーションの源泉は好奇心。投資業務では、管理部で学んだ会計・税務に加えて、財務・法務・人事・ITなどの幅広い知識、さらに柔軟な構想力や交渉力、リーダーシップといったソフトスキルも必要で、勉強することが無限にあります。まさに今は『ビジネスの総合格闘技』のような環境で、毎日新しいことを知る仕事に楽しさを感じています」(原内さん)。
ただ、プロジェクトをリードできる存在になるためには、まだまだ足りないスキルが多く、特に柔軟な構想力やリーダーシップを磨く必要があると自覚している。上長からは、「目の前の数字だけに囚われず、将来的に事業や業界全体をどうしていきたいか、自分なりの意見を持ちなさい」と常々言われているという。
実はこのインタビュー後、米国ニューヨークにあるプライベートエクイティ(PE)ファンド運営会社への出向を控えている。三菱商事から海外へ飛び出すことに不安もあるが「自分に足りない経験やスキルを得られる絶好の機会」という期待感の方が大きい。
「現地でもプロフェッショナル集団と評されるファンドで、日本人は私一人だけという環境です。最初はボコボコにされるかもしれませんが(笑)、そこから何を学び、持ち帰れるのかを考えると、すごく楽しみです」と目を輝かせる。
世界の友とつながる語学がマイブーム
原内さんの趣味は外国語の勉強だ。「小中学校時代に中国人やタイ人などの同級生がいる環境に身を置く機会があり、彼らの母国語で話しかけることで仲良くなれたのが原体験だと思います」という。今は中国語を勉強中。最近のオフには中国の上海と嘉興で旅行を楽しんできた。

中国の上海と嘉興を旅行した際の一コマ。小籠包が大好物で、ほぼ毎食小籠包を食べていたそう!
ちなみに学生時代の愉快な語学エピソードは、留学先のアメリカで、秋田の民俗行事「なまはげ」を披露したことだ。
「秋田に住んでいたことがあり、実はなまはげが特技。留学先にもお面とワラを持参したんです。『泣く子はいねぇが〜』を英語でやったら大ウケして、友人が一気に増えました(笑)」。
異文化交流での、なまはげの威力を実感した原内さん。「今後は、中国語でなまはげを演じるのが目標です」と笑う。
三菱商事を「まるごと感じられる」魅力

入社以来、法務部に所属する岡本 真実さん。今は不動産開発や産業機械などの事業を行う社会インフラグループと、自動車事業などを手がけるモビリティグループの法務を担当する。
「法務部の仕事はリーガル相談への対応、契約書のレビュー、社内稟議書類作成のサポート、事業投資先の支援など多岐に渡ります。私自身は自動車、機械、不動産分野関連の相談や、投資先会社のEPC案件などを担当しています」(岡本さん)。
前の担当チームでは持続可能なジェット燃料の案件にも関わってきた。根幹にある法務という専門性は変わらないが、担当する営業グループのビジネスが異なれば、求められる知識は当然異なる。「営業担当者と共に出張して契約交渉に同席することもあり、常時且つ即時に一人前の法務担当者としての意見を求められます。限られた時間で勉強、キャッチアップする必要がある点は、少し大変ですね」(岡本さん)。
しかし裏を返すと「三菱商事」という会社を全面的に感じられる。それは岡本さん自身の大きなモチベーションになっている。
「法務部ではジョブローテーションにより、多種多様なビジネスに触れることができます。また、営業担当者と契約交渉に行くときはビジネスの現場に、稟議書の作成サポート等では会社の意思決定の場に身を置けるため、三菱商事としてそのプロジェクトに取り組むことの意義とその戦略を理解しながら、内と外からの手触り感を持って仕事に携われる。そこにすごく面白さを感じています」(岡本さん)。
法務部は、出向組も含めると約100名の大所帯。グループ横断で「独占禁止法」や「倒産法」といった法律分野ごとのワーキンググループも置かれ、知識と経験の豊かなエキスパートが揃っている。
「分からないことは仲間にすぐ相談し議論できて、丁寧な指導から幅広い知識を習得できる環境がとても恵まれていますね」と笑顔を見せた。
愛車とドライブが最高のリフレッシュ
「オフは外出して過ごすことが多く、とくに国内や海外への旅行が好き」という岡本さん。これまでに大学の卒業旅行と、新婚旅行で2回「世界一周航空券」を購入し、世界を2周した経験がある。

卒業旅行で印象深かったのがイースター島で、滞在期間中何度も島内を車で回り堪能したそう。
そして今、思い切りハマっているのがドライブだ。
「実は子どもの頃からあこがれていた車があり、念願叶ってその車を購入したので、うれしくて毎週のように乗っています」。週末に実家のある四国まで車で帰ることもある、根っからの運転好き。多少悩み事があったとしてもハンドルを握れば気分爽快。最高のリフレッシュになっている。
「旅行先でも運転して、アメリカなどでは何百キロも走ります。自分で手触り感を持ってどこまでも行けるのが車の楽しいところですね」(岡本さん)。
もっと成長していくために必要なものとは?
最後に、二人がこれから取り組んで行きたい課題について聞いてみた。

「新規投資の際、目に見える数字の分析は得意ですが、柔軟な構想力やリーダーシップは一朝一夕で身につくものではなく、日々先輩方から学んでいます。米国出向後は、現地社員と積極的にコミュニケーションをとり、三菱商事の外にある新たな視点も学べたらと思っています」(原内さん)

「限られたタイムラインのなかで業務を遂行するスピード感は強みだと思いますが、先輩方のように多種多様な論点をもっと緻密に分析するためには、引き続き自己研鑽をしつつ多くの案件を担当し、インプットとアウトプットを繰り返しながら経験値を上げていくことが必要と思っています」(岡本さん)