ご当地情報

2025.10.23

ニューヨーク・タイムズ紙に選ばれた街、富山
三菱ふそうバス製造のみなさんのおすすめとは?

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富山市内を走るタクシー運転手さんは話好き。乗車した途端に「お客さん、どちらから来られました?」。「東京です」そう応じると、「富山はね~」と富山の歴史や特徴、金沢との違いなどを語り始める。
そんなときは、「へぇ」「なるほど」と調子を合わせながら、運転手さんの話を聞いた方がいい。「富山は水源が豊富で、普通の水道水でもうまい」「富山も金沢と同じ前田藩だったんですよ」「富山はクルマ社会、家族4人なら4台分の駐車場が家にある」「この公園のあたりは昔、貯木場だった」と富山の話を目的地に着くまで話してくれる。
運転手さんが話好きになったのは富山に北陸新幹線が開業した2015年からだとみられる。観光客が増え、駅周辺もその姿を大きく変貌させた。駅前には商業施設や飲食店がたくさんできて、ホテルは周辺に少なくとも5つ以上はある。かつて東京から富山に行くなら飛行機が定番だったが、今や北陸新幹線「かがやき」に乗れば、2時間程度で行けるようになった。
中心となるJR富山駅には、JR西日本、第三セクターのあいの風とやま鉄道が乗り入れているほか、富山地方鉄道の宇奈月温泉駅へ向かう本線、立山黒部アルペンルートへ向かう立山線がある。また路面電車も駅構内に乗り場があり、路線バスやタクシーも合わせると、どこへ行くにもアクセスは便利だ。

JR富山駅前を起点とし、市街地南部を終点とする城址大通りが市内のメインストリート。通り沿いには市役所などの公共施設や公園、企業のオフィスが並ぶ。市内の賑わいは富山駅周辺と、こちらの古くから栄えてきた総曲輪(そうがわ)・西町(にしちょう)界隈に分かれている。地元百貨店ほか、総曲輪通り商店街と中央通り商店街の2つの商店街がアーケードで連続しており、その長さは北陸最大の規模となる。夜の歓楽街は桜木町で、金沢の片町地区に次ぐ規模となっている。
市内には例によって多くのインバウンド客を見かける。それもそのはず、2025年1月には米ニューヨーク・タイムズ紙の「2025年に行くべき52カ所」に富山が選ばれたからだ。そのせいか、富山市内は活気にあふれている。 事実、食べ物がうまい。富山は水がいいから米もうまく、魚介類も豊富だ。ということは、寿司がおいしい。富山に行ったら、ぜひ寿司店に寄るべき。また、ブリやホタルイカ、それに“富山湾の宝石”と呼ばれる白えびもぜひ食してほしい。もちろん居酒屋やバーなどもレベルが高い。三菱ふそうバス製造の皆さんもインタビューすると富山という街を楽しんでいるように見えた。これからそんな街のおすすめを紹介してもらおう。

●富山市ガラス美術館

立山の氷の岩脈や富山で作られるガラスのアートのように、キラキラと光る外観。富山名物のガラス、アルミ、石がさまざまな角度で光を反射させている。

図書館やカフェが併設されている建物内部。富山産の杉の板やガラス、鏡を使用して、やわらかく反射させた光が温もりのある開放的な空間を作り出している。

美術館では世界の多彩なガラスアートを発信・紹介している。取材時には、「開館10周年記念Lives―富山市ガラス美術館所蔵品選」が開催されていた。

世界的な建築家である隈 研吾氏が設計した「富山市ガラス美術館」。メタリックな外観とは打って変わって、内部は富山県産材をふんだんに使い、光が入ってくる開放的な空間となっている。富山市は「ガラスの街とやま」の集大成として、2015年に複合施設「TOYAMAきらり」内にガラス美術館を整備した。ほかに富山市立図書館、富山第一銀行本店営業部が入る。国内外の現代ガラス作家の作品を展示する常設展ほか、企画展も随時開催している。「よく子どもを連れて行きます。建築には詳しくないけれど、館内に入るとワッと驚きます」(中澤さん)。観覧料は常設展一般200円(企画展ごとに料金は異なる)。開館時間は9:30~18:00(金・土曜日は20:00まで)、休館日は第1・3水曜日、年末年始。

富山県富山市西町5-1

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●神通町 田村

月替わりを含めて6種類から好きな蕎麦を選べるので、食べ比べをしてみるのも楽しい。

清潔感のあるモダンで落ち着いた店内。(左)
まずはそのまま、次に酵素塩で食べると蕎麦の味と香りが感じられる。最後に山椒香味油を出汁つゆにほんの少したらすと新鮮な味わいに。(右)

富山駅中央改札から南口を出て、前の道を右方面へ歩いていくと、土手の手前にある蕎麦屋。駅から徒歩10分くらい。常時提供している5種に加え月替わりで1種の合計6種の蕎麦粉からお好みの蕎麦を選び、つなぎも打ち粉も使わない本格十割蕎麦が楽しめる。蕎麦は出汁つゆほか、こだわりの酵素塩、珍しい山椒香味油などをつけて、蕎麦の味と香りを深く感じながら食す。蕎麦は山田(富山1,300円)。鳥海山(山形1,350円)。天ぷら盛り合わせ(1,000円)、季節の野菜天ぷら(880円)など。「20歳のときに最初に行ったお店で、おいしいお蕎麦屋さんとして人気があります」(黒崎さん)。営業時間は11:00~15:30(L.O.14:30)、定休日は毎月10日、11日、20日、21日、30日、31日。

富山県富山市神通町2-1-3

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●酒場いっこまっこ

富山名物の白えび刺身(1,980円)。

刺身の盛り合わせなど、富山の地酒や地魚などを気軽に楽しめる。(左)
店の外観。入り口に貼られた「酒場ゆえ、うるせぇけむてぇお店になりますのであしからず…」と地元の言葉での注意書きにほっこり。(右)

地元でも「安くて、うまい」と評判の人気店。しかし、予約難易度は高い。編集部でも相当苦労した。「予約するときは電話がなかなかつながりません。初めてのときは偶然1回でつながったのですが、2回目のときは30回くらいかけました。直接行った方が入れる可能性が高いと思います」(黒崎さん)。JR富山駅から徒歩5分程度。刺身の盛り合わせ1人前(1,080円)、白えび刺身(1,980円)など。〆には煮干し素ラーメン(580円)がいい。営業時間は月~土曜日17:00~24:00(L.O. 23:30)、定休日は日曜日・祝日。

富山市桜町1-7-7梅原ビル1F

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●「世界一美しいスタバ」といわれる富山環水公園内のスターバックス

富岩運河環水公園内にあり、公園内に広がる芝生や遊歩道の散歩の途中で立ち寄ることができ、公園のシンボルの「天門橋」を眺めながら、ゆったりとした時間を過ごせる。

JR富山駅北口からは徒歩15分程度。「世界一美しいスタバ」と呼ばれるのは、スターバックス富山環水公園店。富岩運河の歴史を生かした造りの富岩運河環水公園のなかにあるシンプルなデザイン。大きな窓からは公園のシンボルである「天門橋」や桜の景色をどの席からも楽しむことができる。「地元のデートスポットでもあります」(黒崎さん)、「有名で何回も行っています。土日の駐車場はいつも満車ですね」(中澤さん)、「夜は橋のアーチがライトアップされるなど観光スポットになっています」(安川さん)。編集部は平日午後に訪れたが満席に近く、行列に並んだ。インバウンド客も多い。営業時間は8:00~22:30、不定休。

富山市湊入船町5 富山富岩運河環水公園

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●ほたるいか素干し、ささら屋のしろえび紀行、富山市の水道水

川村水産のほたるいか素干し(540円~)。

ささら屋のしろえび紀行 映画ドラえもん45周年缶(しろえび紀行18枚)。

富山駅構内に富山市のおいしい水道水が飲める水飲み場が設置されている。

川村水産のほたるいか素干し(540円~)、ささら屋のしろえび紀行(2枚×11袋は648円、写真の映画ドラえもん45周年缶[しろえび紀行18枚]は1,728円)。両方とも定番のお土産で「お酒を飲まれる方に持っていくと喜ばれます」(黒崎さん)。素干しは炙るとさらに味わいがアップする。JR富山駅の構内にある富山市の水道水は無料、冷水器から出るミネラルウォーターをペットボトルに入れて持ち帰ることができる。源流は、真夏でも冷たい北アルプスの雪解け水。立山山麓の自然林が緑のダムとなり、急峻な地形を流れ下る水は、適量なミネラル分を含んでいる。富山市民は日常的においしい水道水を味わえて羨ましいかぎりだ。

川村水産

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ささら屋

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インタビュアー写真

中澤 伸彦
NOBUHIKO NAKAZAWA
品質保証部品質検査課部品検査係

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安川 祐樹
YUKI YASUKAWA
生産管理部生産技術課

※所属部署は取材時(2025年8月)の部署です

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井村 貴志
TAKASHI IMURA
工作部大型組立課

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黒崎 涼
RYO KUROSAKI
工作部 板金塗装課板金係

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梁 瀟
SHO RYO
人事・総務部人事

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