稲刈りを終えた田んぼにいる天然記念物のトキ。
東京駅から新幹線に乗って2時間程度で新潟駅へ。そこから新潟港へ移動し、ジェットフォイルに乗り継ぎ、60分程度で佐渡島に着く。ジェットフォイルは、船体前後の水中翼に発生する揚力で、海面から1.5mほど浮いた状態で走る「海の飛行機」と呼ばれる高速船。荒波にも強く安定した航行が可能で、航空機のようなエンジン音を出す。多少の揺れはあるが、船酔いをしやすい人でも順調な航行を楽しめる。
いざ、佐渡島に上陸して島内を巡ってみると、思った以上に土地が広いことに気づく。地図では新潟の西の小さい島のように見えるが、実際の大きさはなんと東京23区の約1.5倍! タクシーで走っていると海がずっと見えるわけではないためか、島という感じは一切しない。また、運がよければ特別天然記念物のトキを見ることもできる。
佐渡の文化は金山を端緒にして育まれてきたという。佐渡奉行所は金の生産を整えるため、役人や技術者、労働者、商人や職人などを日本各地から集めた。金山に集まった人々がそれぞれの信仰やさまざまな文化・風俗を持ち込み、神事や祭礼、芸能など、島ならではの独特な文化が生まれた。とくに芸能は、長期的に生産を継続していくために、働く人々の結束を固める役割を果たした。金山に由来する焼き物などの工芸や石の加工、水田の揚水技術なども佐渡の人々の暮らしに広まった。
そんな佐渡島の金山の見どころは、実際に歩いて見学できる江戸時代に作られた宗太夫坑(そうだゆうこう)と、明治時代に作られた道遊坑(どうゆうこう)がまず挙げられる。中に入ると涼しく夏場には心地いい。ちなみに地震があっても揺れを感じないという。宗太夫坑は江戸時代の採掘模様が人形で再現されており、道遊坑は明治時代に開坑されたが、現在もコンクリート造のトンネルやトロッコ軌道が残されている。
東洋一の浮遊選鉱場といわれた「北沢浮遊選鉱場」は、そのスケールに圧倒される。
「北沢50mシックナー」。人の大きさと見比べると改めてその巨大さに驚かされる。
ほかにも金の生産量を増やすため、泡に金銀を付着させて分離回収する「北沢浮遊選鉱場」や、直径50mの円形の沈殿槽で泥状になった鉱物と水を分離する装置「北沢50mシックナー」といった壮大な建造物も興味深い。
また、佐渡金山のシンボル的な存在である「道遊の割戸」は、地表から「道遊脈」に沿って掘られたV字型の採掘跡で必須のフォトスポットになっている。「道遊脈」は1601年に発見された鉱脈のひとつで、上部は江戸時代、下部は明治から平成元年まで採掘が続けられた。約400年近く、人間の力によって少しずつ採掘されたと思うと人間の力のすごさに思わずおののいてしまいそうになる。「道遊の割戸」の空洞部分の真下には坑道があるが、採掘跡は垂直に近い絶壁をなしており、このような露天掘りは、世界でも稀だという。
また、往時の面影を忍ばせる「機械工場」がいい。1930年代に建設された建物で、展示されている機械類は実際に平成元年まで使用されていたそう。三菱合資時代に使われた金庫や、三菱のスリーダイヤが付けられた瓦やガラス窓も残されており、三菱が鉱山事業に関わってきた歴史の一端を知りたい方にはぜひ見てほしい。
一方、佐渡の魅力は金山だけではない。まず佐渡は圧倒的に水がうまい。また米作りも盛んで、実際に佐渡産コシヒカリはブランド米として人気が高い。米がいいなら日本酒も当然ながらうまく、佐渡には5蔵の地元酒造がある。これに日本海でとれる魚介類を加えれば、寿司がうまいこともわかるだろう。それ以外に佐渡牛も有名となれば、美食好きな人にはたまらないところである。では、これから佐渡のおすすめスポットを社員の皆さんに紹介してもらおう。
●史跡 佐渡金山
かつての坑内での作業の様子が再現されている。
佐渡金山のシンボルである国指定史跡「道遊の割戸」。
ひと通り見て回るには所要時間60~90分ほどかかる。基本のコースである宗太夫坑、道遊坑、道遊の割戸を回る佐渡金山コースは大人(1,500円)。ヘルメット、ライト、長靴が貸与される山師ツアー(5,000円)では、山師になったような気分で、真っ暗闇の坑道をガイド付きで本格的に探索できる。ほかにも歴史遺産とMR体験コースの「アイランド・ミラージュ」(3,500円)は、MRグラス「NrealLight」を装着した状態で佐渡金山の道遊坑を歩くウォークスルー型のアトラクション。歴史遺産と仮想世界が交錯する空間にプロジェクションマッピングなどの技術も組み合わせ、これまでにない新たな体験ができる。営業時間は4月~10月/ 8:00~17:30 11月~3月/ 8:30~17:00、最終入場時間は16時(11月~3月は15:30)、年中無休。
新潟県佐渡市下相川1305
●じんのびCafé&Restaurant
店内からも海が一望でき、心地よい時間を楽しめる。
坂道を登った丘の上に佇むお店。
本当にこのあたりに店があるのかと店にたどり着くまで心配になってしまうが、そう思った頃合いに見晴らしのいい高台にお店が見えてくる。店内からは海が見渡せて心地よい雰囲気。天気のいい日は外のウッドデッキで食事を楽しむこともできる。ランチでは、じんのびボロネーゼパスタ(1,390円)、炭焼きハンバーグ御膳(1,690円)などがあり、質量ともに充実している。ちょっとした休憩にはコーヒー(390円)に佐渡バターと佐渡ジャムのふわふわパンケーキ(890円)がいいかも。営業時間は11:00~15:00(L.O. 14:00)、16:00~21:00(L.O. 20:00)、無休。
新潟県佐渡市真野275-1
●やじま本店
佐渡の5つの蔵元の日本酒を飲み比べられる「佐渡5蔵利き酒セット」(1,750円)。
おすすめの「佐渡牛の串焼き」(700円)。
こちらは海辺の近くに店があり、場所は分かりやすい。「オーナーは留学経験があり、英語がペラペラ。とにかくオーナーのキャラクターや話が面白く、たくさんのお客さまがやってきます」(名畑さん)。確かにお会いすると、癒し系のサーファー風で、丁寧で謙虚に話す姿には人柄が現れている。食事は一品料理や炭火串焼きをひと通り楽しめる。おすすめは佐渡牛の串焼き(700円)。地酒を知りたい人には佐渡5蔵利き酒セット(1,750円)。〆には焼きおにぎりがちょうどいい。支店の東大通支店では釜めし御膳をはじめ、丼ものや麺類も充実している。お酒と焼鳥を中心に楽しみたい人は本店、いろいろ食べたい人は支店を利用するのがいいかも。営業時間17:00~21:00、日曜・月曜定休
新潟県佐渡市河原田諏訪町208-219
●ワダコメの手造りかりんと、Patisserie Rivage、佐渡バター、黒イチジク
ワダコメの手造りかりんと(360円)。
Patisserie Rivageのカスタード・アップルパイ(480円)、バスク・フロマージュ(620円)。
佐渡バター(1,500円)。
佐渡バタークリームサンドクッキー(700円)。
黒イチジク(600円~)
ワダコメの手造りかりんと(360円)は「地元で昔から食べられており、地元相川の名物かりんと」(戸田さん)だという。ゴールデン佐渡の売店でも購入可能。本当に固いので歯が悪い人はご注意を。
人気のPatisserie Rivage(パティスリーリヴァージュ)は、「もともとご当地名物の池田菓子舗が運営している店。これまで和菓子しか扱っていませんでしたが、息子さんがケーキなどの西洋菓子の販売を始め、当初は土日限定で売り切れ続出。今年から新たに西洋菓子店を始めました」(山口さん)。カスタード・アップルパイ(480円)、バスク・フロマージュ(620円)など。営業時間は11:00~17:00、日曜・月曜定休。
地元で大人気の佐渡バター(1,500円)は塩分控えめでバターのおいしさ際立つまろやかな風味。道の駅などで購入できるものの、限定販売なので売り切れ必至。製造する佐渡乳業の工場売店でさえ限定5個しかない。いずれも予約不可。通販も対応しているが2週間ほどかかる。入手できないときは佐渡バタークリームサンドクッキー(700円)という代替案もある。
本土ではなかなか出合えない黒イチジク(600円~)も美味。道の駅で購入できる。
ワダコメ
Patisserie Rivage(パティスリーリヴァージュ)
新潟県佐渡市沢根町85
佐渡乳業
新潟県佐渡市中興122-1
西埜 美希
MIKI NISHINO
受付係
戸田 涼太
RYOTA TODA
鉱山係
山口 絵梨香
ERIKA YAMAGUCHI
売店係
名畑 翔
SHO NABATA
主任
鈴木 徹
TORU SUZUKI
取締役社長