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2025.08.21

キリンホールディングス

KIRIN Holdings

キリン初の子ども向け免疫ケア飲料「ムテキッズ」誕生。
これまでにないアツい共創の背景に迫る!

キリン初の子ども向け免疫ケア飲料「ムテキッズ」誕生。

ムテキッズのキャラクターを使ったマンガを、子ども向けマンガ雑誌「コロコロコミック」に掲載するなど、これまでにないアプローチを試みている。

コロナ禍で生活習慣の乱れ、啓発活動を幼児にも拡大

キリンビバレッジ初の子ども向け商品「ムテキッズ」が6月に発売された(現在はイオンの一部店舗での展開)。この商品は、キリンビバレッジ マーケティング部だけでなく、キリンホールディングス マーケティング戦略部やヘルスサイエンス事業本部との共創的なアプローチによって開発されたという。健康から子どもの未来をつくりたいという思いのもと、部門を超えてチャレンジした取り組み。キリンホールディングス マーケティング戦略部の岸川 真さんと、キリンビバレッジ マーケティング部の中村 奈津美さんに開発の経緯や商品に込めた思いを聞いた。

「よろこびがつなぐ世界へ」をコーポレートスローガンに掲げるキリンホールディングスは、ビールづくりで培った発酵技術や微生物といった生命体の科学的研究を生かして、プラズマ乳酸菌を活用した商品のブランド「IMUSE(イミューズ)」を展開し、健康づくりには「免疫ケア」が大切であると啓発する活動を全国で行っている。その対象には大人だけでなく、子どもも含まれている。免疫ケアの啓発活動を推進するチームのリーダーを務める岸川さんは次のように語る。

「コロナ禍以降、子ども達のスクリーンタイムが爆発的に増加し、夜ふかしや運動不足、朝食の欠食といった生活習慣の乱れを、多くの医師が指摘しています。そこで、私達は2024年から子ども達と、子ども達を守る幼稚園や保育園の先生や親御さん達に向け、『幼稚園・保育園免疫ケアサポートアクション』をスタートしました。子ども達が免疫ケアを習慣化できるよう、免疫について学べるオリジナルの紙芝居を作成し、これまでに全国約1,000園以上の幼稚園・保育園に配布して、先生に読み聞かせを行ってもらうほか、習慣化チェックシート&シールの配布を通じて家庭でも免疫ケア(基本的な生活習慣の習得)に取り組んでもらえるようにしました。さらに先生や親御さん向けに免疫ケア商品の無償提供を行うことで、子ども、親、先生の三者が一体となって健康への意識を高めるサポートをしました」(岸川さん)

このような幼児に向けた活動以前に、2022年からヘルスサイエンス事業本部では小学校高学年を対象とした免疫ケアに関する授業を3万5,000人以上に実施している。その実績を踏まえ、キリンホールディングス全体として活動規模を拡大し、これらの地道な活動が子ども向け商品「ムテキッズ」のアイデアの端緒となった。

授業用スライドからの抜粋(左)とワークシート(右)。

小学6年生を対象とした楽しく簡単に「免疫」について学べる教材「免疫ケアで健康な毎日を!」。授業用スライドからの抜粋(左)とワークシート(右)。

はじめから意気投合、アイデアがどんどん湧いてきた

「ムテキッズ」の立ち上げを担当した中村さんは開発の経緯を振り返って、こう語る。
「キリンビバレッジが目指しているのは、おいしい飲みものですべての人の健康をつくること。そこでおいしい免疫ケアなどの機能性表示食品が対象としている成人以外にも健康を届けたいという思いから、これまで提案したことのない子どもの健康分野へ本格的に進出することにしました。しかし、子どもの健康のためにどういった商品を提案するべきか、親子の生活をより幸せにするためにどのようなメッセージをどう伝えればいいのか、開発に苦心していました。ちょうどその頃、岸川さんがキャラクターを使った読み聞かせ活動を行っていると聞き、2024年の秋頃に初めてミーティングの機会を持つことになったんです」(中村さん)

中村さんと岸川さんは普段は別のフロアに勤務しているが、風通しのいい社風のおかげで、それぞれの活動の話をたまたま耳にし、スムーズに連携をとることができたという。

「初めてのミーティングは1時間ほどでしたが、互いに時間が足りないぐらい大きな熱量で語り合い、意気投合したことを鮮明に覚えています。義務感やタスクとしてではなく、子どもの健康という共通のテーマに対する強い熱意を感じ、ともに創り上げていく仲間となった瞬間でした」と中村さんは語る。岸川さんも「目指すところが同じだからこそ、アイデアが自然と湧いて出てきました」と共創の喜びを語る。

初めての子ども向け商品、数々のハードルが待ち受ける

目標はピタリと一致した。しかし、商品開発から販売まですべてが初めてのチャレンジのため、完成までにはいくつもの高いハードルが立ちはだかった。125mlの小型紙パック3本セットのチルド販売用の商品。これまでになかった紙パックの製造ラインの立ち上げ、子ども向け商品に適した販路の開拓。製造においても、子ども向けの商品のため、成分の上下限管理など一般向けの商品以上に安全性を厳しく管理する必要がある。製造部門だけでなく、品質保証部門や飲料開発部門とともに工場へ赴いて問題解決にあたった。

「通常の商品開発では部門ごとに役割を分担して進めますが、このプロジェクトでは開発当初から製造、開発、品質保証、お客さま相談室、さらにヘルスサイエンス事業本部、ヘルスサイエンス研究所など、部門の垣根を越えた大きなチームを結成。各部門が連携して、初めて直面する課題や既存のルールでは対応できない問題などをひとつひとつ丁寧に解決していくことで、大きく進展していきました。岸川さんとのミーティングを経て高まった子どもの健康への意識に、多くの社員が共感し、高い熱量をもってプロジェクトに参加してくれました」(中村さん)

健康は土台、その先にある未来を応援するブランドに

CM「キリン よろこびがつなぐ「幼稚園」篇」。

各部門それぞれの専門知識が結集し、丁寧につくり上げて完成した「ムテキッズ」。子ども向け商品であるため、機能性表示食品ではなく一般食品として販売することから機能訴求はできないが、「子ども達の健康づくりに役立つと自信を持って提供できる」と中村さんは胸を張る。子どもの健康を考えるキリン社員みんなの熱い思いが詰まったブランドが誕生したといえる。

「健康はそれ自体が目的ではなく、夢や希望の実現、人生の目標達成のための土台となるもの。子ども達が健康習慣を身につけ、自らその土台を作っていけるように、これからもおいしい商品を開発し、子ども達の『好き』『チャレンジしたい』『自分らしくありたい』という思いを応援するブランドになるよう、さらに大きく育てていきたいと思っています」(中村さん)

「これからも啓発活動と商品開発を両輪で進めていき、子ども達だけでなく、その周りの大人達も巻き込み、より多くの人々が健やかな未来を築けるよう、よりよい社会の実現に貢献したいと考えています」(岸川さん)

2人は三菱グループの仲間に向けて次のように呼びかける。

「皆さんにもこの商品や活動に興味を持っていただけたらうれしいです。それがひいては皆さんの健康的な毎日、健やかな暮らしにつながると思っています。私達の活動にぜひご期待ください!」

INTERVIEWEES

インタビュアー写真

岸川 真  MAKOTO KISHIKAWA

キリンホールディングス
マーケティング戦略部

インタビュアー写真

中村 奈津美  NATSUMI NAKAMURA

キリンビバレッジ
マーケティング部

キリンホールディングス株式会社

東京都中野区中野4-10-2 中野セントラルパークサウス
1963年創立。「自然と人を見つめるものづくりで、『食と健康』の新たなよろこびを広げ、こころ豊かな社会の実現に貢献する」というキリングループの理念のもと、清涼飲料商品やサービスを提供する。

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