J1、J2、J3のすべてのカテゴリーのタイトルパートナーとして、Jリーグを支援している明治安田。同社がJリーグとのかかわりにおいて重視しているのは、広告や社名露出にとどまらない、志をともにすることで実現できる“共創”。その思いについて、Kizuna運動推進グループ グループマネージャーの近藤 亜紗子さんと、同部ブランド戦略部 ブランド戦略企画G 主任スタッフの春日 悠太郎さんに聞いた。
全60クラブとの協働によって実現する地域貢献
明治安田とJリーグのパートナーシップは、2014年にJ1・J2リーグのトップパートナーおよびJ3のタイトルパートナー契約を締結したことから始まった。J3の設立にともない、スポーツを通じて地域を活性化させたいと考えたことがきっかけである。
2015年からJ1、J2、J3の全カテゴリーへとタイトルパートナー契約を広げ、現在は個別クラブとのスポンサー契約も含め、多角的な取り組みを継続している。春日さんは、その背景にある理念を次のように説明する。
「私達は『ひとに健康を、まちに元気を。』というブランドイメージを掲げており、『みんなの健活プロジェクト』と『地元の元気プロジェクト』の二つを軸に、地域の皆さまの健康増進や地域活性化への貢献を目指して活動しています。Jリーグもまた、地域のクラブを核としたスポーツ文化の醸成や地域活性化を目指す『Jリーグ百年構想』を掲げています。こうした目指す方向性に共感したことが、協賛のスタートです。単なる社名露出にとどまらず、“志を同じくする仲間”として、すべてのクラブとも個別にスポンサー契約を締結しているからこそ、密な取り組みを展開できるのが当社の特徴です」(春日さん)
累計300万人! スタジアム観戦の取り組み
同社の活動の柱となっているのが、スタジアムでの観戦活動である。職員はもちろん、顧客や地域住民をスタジアムに招待して、一緒に地元クラブを応援していこうという取り組みだ。近藤さんは、この観戦活動の推移について次のように述べる。
「スタジアム観戦のお声がけは、パートナーシップ開始当初から継続しています。観戦者数は順調に伸びており、2025シーズンには単シーズンで50万人を超えました。累計の動員数は300万人を超えています」(近藤さん)
※同社従業員とお誘いしたお客さまの人数
また、観戦取り組み以外にも、健康増進を目的とした「Jリーグウォーキング」や、小学生向けサッカー教室などを実施している。さらに、2023年からはJリーグが推進する社会連携活動「シャレン!」に全面参画。社会的な価値を創出し、地域により貢献していくため、日本赤十字社とのパートナーシップに基づき、全60クラブの協力のもとスタジアムに献血バスを配車する取り組み「シャレン!で献血」も開始した。
「カワイイ!」と女性層の人気を集めた「J活」
2026年2月から6月までは、特別大会「明治安田Jリーグ百年構想リーグ」の開催にともない、新たなファンづくりを目的とした施策「明治安田のJ活」を実施した。
「これまでJリーグとの接点が少なかった若年女性層にも親しんでもらうため、レディースイベントや、スイーツ提供エリアの設置や親子招待、ティーンモデルの等身大フォトパネルの設置など、複数の施策を全60クラブと協働して展開しました。なかでも全60クラブそれぞれのデザインで作った『ベースボールシャツ』の配布はとても好評で、配布日には行列ができるほどの反響がありました。SNSでの拡散もあり、普段はJリーグに接点がない層にも情報が届いたという実感があります」(近藤さん)
オリジナルデザインのベースボールシャツ。
「明治安田コール」が起きることも……継続がもたらした成果
活動開始から10年以上が経過し、サポーターからも今や「Jリーグといえば明治安田」といわれ親しまれるようになった。
「パートナー契約を締結した当初は、当社職員が観戦に行ってもなかなかなじめなかったという話を聞きましたが、今では一部クラブでの冠マッチなどでは『明治安田コール』が沸き起こることもあり、サポーターの皆さまにも少しずつ認めていただけていると感じます。また、2023年にJリーグが当社の本社ビルに移転してきたこともあり、物理的な距離も近くなりました。良好な関係性をもとに、取り組みの幅を広げられています」(春日さん)
また、社内においても変化があった。以前はサッカーに詳しくない職員もいたが、今では「全員がサポーター」という意識が浸透。「Jリーグを応援している会社だから」という理由で入社を希望する学生もいるという。また、地域のボランティア活動を通じてサポーターの方から声をかけてもらうなど、職員のモチベーション向上にもつながった。
ビジネス面においてもプラスに働いている。イベントが新たな顧客獲得につながっていることに加え、「Jリーグを応援している会社」という認知が広がったことで、顧客や企業担当者とのコミュニケーションが円滑になるなどの効果が出ているという。
明治安田は、今後も地域に密着したパートナーとしての役割を果たしていく意向だ。
小学生向けサッカー教室の様子。
「Jリーグウォーキングや小学生サッカー教室の参加者数は確実に伸びていますし、『シャレン!で献血』の協力者数も増え、3年目にして日本赤十字社さんの『献血推進特別賞』を受賞しました。地域のなかで『明治安田とJリーグは欠かせない存在だ』と思っていただけるよう、また、日本サッカーの発展に少しでも寄与できるよう、取り組みを続けていきます」(春日さん)
「全国にある拠点を生かし、全従業員で地域を元気にしていきたいと考えています。J1の大きなスタジアムも、J3の選手との距離が近いスタジアムも、それぞれに魅力があります。まずは一度、足を運んでいただければうれしいです」(近藤さん)
2人によれば「サッカーに詳しくなくてもスタジアムは楽しい」とのことで、「スタジアムグルメでおなじみのロングポテトがおすすめ!」(近藤さん)、「クラブの勝敗予想をするスポーツくじも楽しみのひとつで、より応援に力が入ります」(春日さん)という。8月7日に開幕した「2026/27明治安田Jリーグ」。ぜひスタジアムで観戦を!
INTERVIEWEES
近藤 亜紗子 ASAKO KONDO
ブランド戦略部
Kizuna運動推進グループ
グループマネージャー
春日 悠太郎 YUTARO KASUGA
ブランド戦略部
ブランド戦略企画グループ
主任スタッフ
明治安田生命保険相互会社
1881年(明治14年)7月9日設立。国内初の生命保険会社として設立された。旧本社屋の明治生命館は1997年5月に昭和の建築物として初めて重要文化財に指定された。社員(ご契約者)数は718万名、連結従業員数は5万7,119人(うち営業職員「MYリンクコーディネーター等」3万7,732人)(いずれも2026年3月末現在)。支社・マーケット開発部105、営業部・営業所等946、法人部19(2026年4月1日現在)。